データ格納の仕組み
容量削減機能を使用した場合のデータの格納について、次の図に示します。

容量削減機能を使用する場合、仮想ボリュームに[圧縮]または[重複排除および圧縮]を設定します。なお、重複排除機能を使用する場合、プールに重複排除用システムデータボリュームを割り当てておく必要があります。
ポストプロセスモードの場合、ホストからのデータは、プールの一時領域に格納されます。Dynamic Provisioningの場合、このデータの最後の更新から1時間が経過すると、データ格納領域に格納するデータとして容量削減処理が実施されます。この処理をポストプロセスとも呼びます。プールの一時領域は、容量削減処理のあとで解放されます。一方、インラインモードの場合、ホストからのデータはプールの一時領域に格納せず、データ受信と同時に容量削減処理が実施されます。
容量削減処理済みのデータは、データ格納領域に格納されます。その後、これらのデータを更新した場合、データ格納領域に格納された更新前のデータは不要となります。これらの更新前の不要なデータを、ガベージデータと呼びます。これらのガベージデータは、プール容量を使用します。このため、ガベージコレクションというガベージデータを回収してプールの空き容量を増やす非同期処理が動作するまでは、プールの使用量が増えた状態になります。なお、一時領域やデータ格納領域は、プール内の固定容量ではありません。これらの領域は、プールのユーザデータの格納領域と共有し、必要に応じてプール容量を使用します。
このため、必要なプール容量は、容量削減処理済みデータの物理容量、容量削減機能の制御情報(メタデータ)の容量、および空き領域を足した容量です。また、ポストプロセスモードの場合は、さらに一時領域分も足した容量となります。
容量削減の設定を有効にすると、メタデータおよびガベージデータの全容量を格納するため、プール容量が消費されます。消費される容量は、データ削減が実行されたLDEV容量の約10%の物理容量に相当します。プールの容量は、データ削減処理の使用状況に応じて動的に消費されます。なお、ホストからのデータの書き込み量が増えた場合、一時的にプール容量の10%を超えて消費されることがあります。しかし、データの書き込み量が少なくなるとガベージコレクション動作によってプール容量の10%程度の使用量になります。
重複排除が有効な仮想ボリュームの容量削減設定の無効化、フォーマット処理、および削除処理は、完了するまで多くの日数がかかる可能性があります。また、データの伸長処理などによってプールの使用量や物理使用量が増加する可能性があります。容量削減設定を無効にする処理または削除処理を開始した場合、これらの処理は中断できません。
プールに関連づけられたすべての容量削減設定が有効な仮想ボリュームをフォーマットまたは削除する場合、先にすべての容量削減設定が有効な仮想ボリュームおよび重複排除用システムデータボリュームを閉塞してから、重複排除用システムデータボリュームをフォーマットしてください。先に重複排除用システムデータボリュームをフォーマットすることによって、処理時間を短縮し、プール使用量の増加を防止できます。
プールの空き容量の割合が1%以下または空き容量が120GB以下になった場合、容量削減処理の中断や書き込み性能の低下が発生します。