Universal Replicatorペア状態の定義
Storage Navigatorの画面では、ペア状態は「Storage Navigatorでのペア状態/RAID Managerでのペア状態」という形式で表示されます。Storage Navigatorでのペア状態とRAID Managerでのペア状態が同じ場合は、RAID Managerでのペア状態は表示されません。
最新のペア状態を知りたい場合は、Storage Navigatorメイン画面のメニューから[ファイル]‐[すべて更新]を選択してリストの情報を更新してください。
Storage Navigatorでのペア状態を次の表に示します。
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ペア状態 |
説明 |
プライマリボリュームに対するアクセス |
セカンダリボリュームに対するアクセス |
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形成コピーが進行中です。このペアはまだ同期されていません。形成コピーが完了すると、プライマリボリュームおよびセカンダリボリュームの状態はPAIRに変わります。 |
Read / Write |
Read Only |
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このデータボリュームペアは同期状態です。ホストからプライマリボリュームへの更新データはセカンダリボリュームに反映されます。 |
Read / Write |
Read Only |
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このペアは、ユーザによって分割されたか、または副サイトのストレージシステムから削除されたため、同期していません。正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは、ペアが分割されている間に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアが分割されている間、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームとセカンダリボリュームのトラックを記録します。
PSUSの種類については、Universal ReplicatorのPSUSタイプを参照してください。 |
Read / Write |
Read Only ただし[セカンダリボリューム書き込み]オプションを[有効]にして正サイトからペアを分割した場合はRead / Write(デフォルトは[無効]です)。 |
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エラーによって正サイトのストレージシステムまたは副サイトのストレージシステムがサスペンドしたため、このデータボリュームペアは同期していません。Universal Replicatorペアについては、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムがサスペンド中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアがサスペンドされている間、正サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームのトラックを記録します。
PSUEの種類については、Universal ReplicatorのPSUEタイプと動作を参照してください。 |
Read / Write |
Read Only |
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このペアは同期していません。このペアは、PAIRまたはCOPYからPSUS/PSUEへ遷移中です。ペアの分割またはサスペンドが要求されると、影響を受けるすべてのペアの状態はSuspendingに変わります。分割またはサスペンドが完了すると、状態はPSUS/PSUEに変わります。 |
Read / Write |
Read Only |
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このペアは同期していません。このペアは、PAIR、COPYまたはPSUS/PSUEからペアが組まれていない状態への遷移中です。 ペアの削除が要求されると、影響を受けるすべてのペアの状態がDeletingに変わります。ペアの削除が完了すると、ペアが組まれていない状態に変わります。 |
Read / Write |
Read Only |
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デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のとき、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアで表示されます。 ペアがデルタリシンクのために待機している状態で、デルタリシンクが成功する条件が揃っている状態を示します。 global-active deviceと併用している場合は、デルタリシンクを実行できる状態です。 Universal ReplicatorペアのプライマリボリュームがHOLD状態の場合、TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアのセカンダリボリュームの更新データが、マスタジャーナルボリュームに格納されます。 HOLD状態のペアに対しては、デルタリシンク、ペア削除、またはペアオプションの変更の操作しか実行できません。 |
Read / Write※1 |
Read / Write※2 |
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デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のとき、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアで表示されます。 デルタリシンク用のペアを作成中で、HOLD状態に遷移中の状態です。 HOLDING状態は、ストレージシステムにデルタリシンク用の差分データがない状態で、デルタリシンクを実行するかどうかはユーザの判断に委ねられている状態です。 HOLDING状態のペアに対しては、デルタリシンク、ペア削除、またはペアオプションの変更の操作しか実行できません。 HOLDING状態でデルタリシンクを実行した場合は失敗するおそれがあります。デルタリシンクが失敗した場合、[ミラーオプション編集]画面の[デルタリシンク失敗]に[全てコピー]が設定されていると、すべての差分データがセカンダリボリュームにコピーされます。 global-active deviceと併用している場合は、デルタリシンク実行準備中の状態です。HOLDING状態でデルタリシンクを実行した場合は失敗します。[ミラーオプション編集]画面の[デルタリシンク失敗]に[全てコピー]を設定しても無効です。デルタリシンクが失敗したときには、Universal Replicatorペアを再同期してください。 |
Read / Write※1 |
該当する状態なし |
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デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のとき、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアで表示されます。 HOLD状態のペアに障害が発生した状態です。 Universal ReplicatorペアのプライマリボリュームがHLDE状態の場合、TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアのセカンダリボリュームの更新データはマスタジャーナルボリュームに格納されません。 HLDE状態のペアに対しては、待機状態(HOLD状態)に戻す指定の再同期、ペア削除、またはペアオプションの変更の操作しか実行できません。 |
Read / Write※1 |
該当する状態なし |
注※1
Universal Replicatorペアのプライマリボリュームに対するアクセスの条件は、ボリュームを共有しているTrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアの状態によって決まります。
注※2
デルタリシンクを用いる3DCマルチターゲット構成のときは、2つのミラーを使用しています。このセカンダリボリュームへのアクセス条件は、HOLD状態ではないミラーの状態によって決まります。3つのUniversal Replicatorサイトによる3DC構成の場合、ミラーの状態に関わらず、このセカンダリボリュームにホストからデータを書き込むことはできません。
注※3
HOLDING状態は、ストレージシステムにデルタリシンク用の差分データがない状態、またはデルタリシンク用の差分データがない状態でデルタリシンクが実行できるかどうかをストレージシステムが判断できない状態です。正サイトでホストからデータを更新してもTrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトにデルタリシンク用の差分データがない場合は、次に示す問題によって差分データが破棄されていることがあります。
保守作業でキャッシュメモリまたはシェアドメモリを増設または減設した場合
保守作業でストレージシステムの電源をOFFにした場合
Universal Replicatorペア、TrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアをサスペンドして、そのペアを再同期した場合
TrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトで災害または障害が発生し、ジャーナルボリュームにアクセスできなくなった場合
上記の問題を回復させたあとで、正サイトでのデータ更新を実行した場合、再度TrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトでデルタリシンク用の差分データが蓄積されます。
また、デルタリシンク用の差分データがない場合でデルタリシンクが実行可能な状態とは、正サイトへのデータ更新がない状態、またはデータの更新が停止されていてTrueCopyまたはglobal-active deviceの副サイトのデータとUniversal Replicator副サイトのデータが一致している状態です。このような状態にするためには、デルタリシンクを実行できる構成にしたあと、正サイト内の対象のジャーナルに属するすべてのUniversal ReplicatorペアおよびTrueCopyペアまたはglobal-active deviceペアを再同期によってPAIRにする必要があります。
ペアの状態が差分データなしでデルタリシンクを実行できる状態になっていても、上記に示したように差分データが破棄される条件になった場合、差分データの有無に関わらずペア状態はHOLDINGになります。ペアの状態をHOLDにするためには、差分データが破棄される条件から回復したあとで正サイトのデータを更新してください。global-active deviceと併用している場合は、サーバからglobal-active deviceペアのプライマリボリュームまたはセカンダリボリュームへ、2分程度I/Oを発行し続けてください。
障害や災害などによってTrueCopyの副サイトのリモートコマンドデバイスと通信できなくなった場合、HOLDING状態からHOLD状態へ正しく遷移しません。
RAID Managerでのペア状態を次の表に示します。
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ペア状態 |
説明 |
プライマリボリュームに対するアクセス |
セカンダリボリュームに対するアクセス |
|---|---|---|---|
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SMPL |
このボリュームはUniversal Replicatorペアに割り当てられていません。ボリュームはジャーナルに属していません。 |
Read / Write |
Read / Write |
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COPY |
このデータボリュームペアのUniversal Replicatorの形成コピーが進行中です。このデータボリュームペアはまだ同期されていません。 |
Read / Write |
Read Only |
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PAIR |
このデータボリュームペアは同期状態です。ホストからプライマリボリュームへの更新データはセカンダリボリュームに反映されます。 |
Read / Write |
Read Only |
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PSUS SSUS |
このペアは、ユーザによって分割されたか、または副サイトのストレージシステムから削除されたため、同期していません。 正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは、Universal Replicatorペアの分割中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。 ペアが分割されている間、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームとセカンダリボリュームのトラックを記録します。SSUSはセカンダリボリュームでだけ表示されます。 |
Read / Write |
Read Only ただし[セカンダリボリューム書き込み]オプションを[有効]にして正サイトからペアを分割した場合はRead / Write(デフォルトは[無効]です)。 |
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PSUE |
エラーによって正サイトのストレージシステムまたは副サイトのストレージシステムがサスペンドしたため、このデータボリュームペアは同期していません。Universal Replicatorペアについては、正サイトのストレージシステムと副サイトのストレージシステムがサスペンド中に破棄されたジャーナルデータを記録しています。ペアがサスペンドされている間、正サイトのストレージシステムは更新されたプライマリボリュームのトラックを記録します。 |
プライマリボリュームにエラーが発生していない場合はRead / Write |
Read Only |
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PFUL |
ジャーナルボリューム内のデータ量が、しきい値(80%)を超えた状態を表します。 ペア状態はPAIRからPFULになります。 Universal Replicatorペアはサスペンドせず、コピーを継続します。 [ジャーナルボリューム流入制御]オプションに[有効]が指定されている場合は、ペア状態がPFULになったとき、ジャーナルボリュームへの更新I/Oの流入を遅らせるためにホストI/Oへの応答を遅らせます。 |
Read / Write |
Read Only |
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PFUS |
ジャーナルボリューム内のデータ量が満杯となり、サスペンドとなった状態を表します。 ペア状態はCOPY、PAIR、またはPFULからPFUSになります。 Universal Replicatorペアはサスペンドし、コピーを停止します。この場合、リモートパスやジャーナルボリュームの構成を見直す必要があります。
この期間、ジャーナルデータ領域の空きを待つために、ホストI/Oへの応答は遅れます。データあふれ監視時間についての詳細は、[ジャーナル]画面を参照してください。 |
Read / Write |
Read Only ただし、[セカンダリボリューム書き込み]オプションを[有効]にして正サイトからペアを分割した場合はRead / Write(デフォルトは[無効]です)。 |
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SSWS |
SSWSは、セカンダリボリュームの状態です。RAID Managerのhorctakeoverコマンドやpairsplit -RSコマンドでプライマリボリュームとセカンダリボリュームの位置づけを入れ替える処理を実行し、セカンダリボリュームが書き込み可能になったことを示します。災害リカバリの期間中、中間サイトや副サイトにあるSSWS状態のセカンダリボリュームに、ホストからデータを書き込めます。 ただし、3つのUniversal Replicatorサイトを用いた3DC構成で、デルタリシンク用のUniversal Replicatorペアが含まれるミラーと共有するボリュームの場合は、セカンダリボリュームへの書き込みはできません。 |
Read Only |
Read / Write |
ペア状態についての追加情報
ペアをサスペンドまたは解除する場合、ペア状態は、遷移中を示すSuspendingまたはDeletingを経て、最終的にPSUSまたはSMPLになります。ただし、RAID Managerでは、SuspendingとDeletingのペア状態は表示されません。
フラッシュモードでペアを分割すると、ペアの状態がPSUSに変わるまで時間が掛かります。PSUS状態に変わるまでの時間を短くするためには、[分割モード]を[パージ]に設定してペアを分割してください。フラッシュモードでペアを分割する場合、マスタジャーナルにあるすべてのジャーナルがリストアジャーナルにリストアされるまで、ペア状態はSuspendingになります。ペア状態がPSUSに変わるまでの時間は、次の式で見積れます(ストレージシステムの内部処理の状況によって、算出値どおりにならないこともあります)。
サスペンドに要する時間(秒)= C × U ÷ V
RAID Managerを用いてフラッシュモードでPSUS状態に変化するまでの時間を監視する場合、pairsplitコマンドの-tオプションで指定する時間を上記の(秒)以上に設定してください。
凡例
C(GB):マスタジャーナルボリュームの総容量です。Storage Navigatorのボリューム一覧画面、またはraidcom get ldevコマンドで確認できます。
U(%):マスタジャーナルボリュームのデータ使用率です。Performance Monitorの[性能モニタ]画面で確認するか、raidcom get journalコマンドで確認できます。Performance Monitorについては、『Performance Managerユーザガイド(Performance Monitor, Server Priority Manager)』を参照してください。
V(GB/秒):ペアがある、正サイトと副サイトのストレージシステム間の回線速度です。
関連項目