区画プロファイル

区画プロファイルは、論理区画についての可能な構成を指定するハードウェア管理コンソール (HMC) 上のレコードです。区画プロファイルを活動化すると、管理対象システムは、区画プロファイルは、区画プロファイル内の構成情報を使用して論理区画を始動しようとします。このトピックには、サーバー・ハードウェア上での区画プロファイルの作成に関するシナリオ例を示す Flash デモが含まれています。

区画プロファイルは、論理区画に必要なシステム・リソース、および論理区画が使用できるシステム・リソースの最小量と最大量を示します。区画プロファイル内で指定されるシステム・リソースには、プロセッサー、メモリー、および入出力リソースなどがあります。 区画プロファイルでは、論理区画に特定の操作設定を指定することもできます。 例えば、区画プロファイルが活動化された場合に、管理対象システムを次に電源オンした 際に論理区画が自動的に開始されるように区画プロファイルを設定できます。

HMC によって管理される管理対象システム上の各論理区画には、少なくとも 1 つの区画プロファイルがあります。必要ならば、論理区画に、リソース仕様の異なる区画プロファイルを追加して作成できます。複数の区画プロファイルを作成する場合、論理区画上の任意の区画プロファイルをデフォルトの区画プロファイルとして指定できます。特定の区画プロファイルを活動化するよう選択しない場合、HMC はデフォルト・プロファイルを活動化します。一度にアクティブにできるのは、1 つの区画プロファイルだけです。論理区画の別の区画プロファイルを活動化するには、論理区画をシャットダウンしてから別の区画プロファイルを活動化します。

区画プロファイルは、区画 ID およびプロファイル名により 識別されます。区画 ID は、管理対象システムに作成する各論理区画の識別に 使用される整数であり、プロファイル名は各論理区画に作成する区画プロファイル を識別します。論理区画上の各区画プロファイルには固有のプロファイル名を 付ける必要がありますが、単一の管理対象システム上の異なる論理区画に 1 つのプロファイル名を使用することができます。 例えば、論理区画 1 は、プロファイル名 normal の複数の区画プロファイルを持つことはできませんが、管理対象システム上の論理区画ごとに normal 区画プロファイルを作成することができます。

区画プロファイルを作成すると、HMC は、ご使用のシステムで使用可能なすべてのリソースを表示します。HMC は、別の区画プロファイルが現在これらのリソースの一部を使用しているかどうかを検査しません。したがって、リソースが過剰使用される可能性があります。プロファイルを活動化すると、システムはプロファイルに割り当てられたリソースを割り振ろうとします。リソースを過剰使用した場合、区画プロファイルは活動化されません。

例えば、管理対象システム上に 4 つのプロセッサーがあるとします。区画 1 プロファイル A には 3 つのプロセッサーがあり、区画 2 プロファイル B には 2 つのプロセッサーがあります。これらの区画プロファイルを同時に活動化しようとすると、プロセッサー・リソースが過剰使用になるので、区画 2 プロファイル B が活動化に失敗します。

論理区画をシャットダウンし、区画プロファイルを使用して論理区画 を再活動化する場合、区画プロファイルは論理区画のリソース仕様を 区画プロファイルのリソース仕様で オーバーレイします。区画プロファイルを使用して論理区画を 再活動化する場合、動的論理区画化を使用して論理区画に 実行されたリソース変更はすべて失われます。これが望ましいのは、論理区画への動的論理区画化変更を 元に戻す場合です。ただし、これが望ましくないのは、 管理対象システムをシャットダウンしたときに論理区画が持っていたリソース仕様を使用して論理区画を再活動化したい場合です。 したがって、最新のリソース仕様を使って、区画プロファイルを 常に最新に保持することが最善です。 論理区画の現行構成は、区画プロファイルとして保管することができます。 これにより、ユーザーは区画プロファイルを手動で変更する必要を回避できます。 保管手順についての詳細は、区画プロファイルへの区画構成の保管を参照してください。

区画プロファイルが最新ではない論理区画をシャットダウンする 場合、かつ、管理対象システムの開始時に論理区画を自動的に開始する ように設定している場合、区画の自動始動電源オン・モードを 使用して管理対象システム全体を再始動することにより、その論理区画上のリソース仕様を 保存することができます。論理区画が自動的に開始する場合、その論理区画は、 管理対象システムのシャットダウン時の論理区画の リソース仕様を持っています。

次の Flash デモでは、区画プロファイルの使用方法を説明します。次の Flash デモには、Flash プラグインが必要です。Information Center の外部へのリンク

区画プロファイルの Flash デモ

代わりに、このデモの HTML バージョンを利用できます。

メモリーおよびプロセッサー・リソースの割り当て

論理区画用の区画プロファイルを作成する場合、 論理区画に必要なメモリーおよびプロセッサー・リソースの希望量、最小量、および最大量をセットアップします。(該当する場合は、 これは 5250 CPW の場合も当てはまります。) 希望値は、 管理対象システム上のリソースを過剰使用しない場合に論理区画が受け取るリソースの量です。区画プロファイルを活動化したときに希望量のリソースが使用可能な場合、論理区画は、希望量のリソースを使用して始動します。しかし、区画プロファイルを活動化したときに希望量のリソースが使用可能でない場合、管理対象システム上のリソースは過剰使用になります。 その場合、管理対象システム上で使用可能なリソース量が区画プロファイルのリソースの最小量以上であれば、論理区画は使用可能なリソース量を使用して始動します。リソースの最小量が満たされない場合、この論理区画は始動しません。

仮想プロセッサーの割り当て

共用プロセッサーを使用するように設定された区画プロファイルを作成する場合は、HMC は、 区画プロファイルのための仮想プロセッサーについて、その最小数、 最大数および希望する数を計算します。 計算は、その区画プロファイルに指定した最小処理単位数、 最大処理単位数、および希望処理単位数に基づいて行われます。 デフォルトで、仮想プロセッサーの設定値は以下のように計算されます。
  • デフォルトの最小仮想プロセッサー数は処理単位の最小数です (次の整数に切り上げ)。例えば、最小処理単位数が 0.8 の場合、デフォルトの最小仮想プロセッサー数は 1 です。
  • デフォルトの希望仮想プロセッサー数は処理単位の希望数です (次の整数に 切り上げ)。例えば、希望処理単位数が 2.8 の場合、デフォルトの希望仮想プロセッサー数は 3 です。
  • デフォルトの最大仮想プロセッサー数は処理単位の最大数です (次の整数に切り上げてから 2 倍)。例えば、最大処理単位数が 3.2 の場合、デフォルトの最大仮想プロセッサー数は 8 です (4 の 2 倍)。

HMC 上で区画プロファイルを使用して論理区画を活動化すると、論理区画には希望仮想プロセッサー数が割り当てられます。次に、仮想プロセッサー数が論理区画に割り当てられた 処理単位数より大きい限りは、動的論理区画化を使用して、仮想プロセッサーの数を 最小値と最大値の間の任意の数に変更できます。 デフォルトの設定値を変更する前に、パフォーマンスのモデル化を行ってください。

例えば、以下のような処理単位の設定値を使用して HMC 上で区画プロファイルを作成します。
  • 最小処理単位 1.25
  • 希望処理単位 3.80
  • 最大処理単位 5.00
HMC 上でのこの区画プロファイル用の仮想プロセッサーのデフォルト設定は、以下のとおりです。
  • 最小仮想プロセッサー数 2
  • 希望仮想プロセッサー数 4
  • 最大仮想プロセッサー数 10

HMC 上でこの区画プロファイルを使用して論理区画を活動化すると、オペレーティング・システムは 4 つのプロセッサーを認識します。なぜなら、論理区画が希望値 4 の仮想プロセッサーで活動化されるからです。それぞれの仮想プロセッサーは、そのプロセッサーに 割り当てられた処理をサポートする 0.95 処理単位を持っています。論理区画を活動化した後、仮想プロセッサー数が論理区画に割り当てられた処理単位数より大きい限りは、動的論理区画化を使用して、論理区画上の仮想プロセッサーの数を 2 から 10 の間の任意の数に変更できます。 仮想プロセッサー数を増加させる場合、それぞれのプロセッサーに割り当てられた処理をサポートする処理能力は少なくなることに留意してください。

入出力デバイスの割り当て

個々のスロットごとに入出力デバイスを区画プロファイルは割り当てられます。 ほとんどの入出力デバイスを、必須な装置、または希望の装置として HMC 上の区画プロファイルに割り当てることができます。
  • 入出力デバイスを必須な装置として区画プロファイルに割り当てた場合は、その入出力デバイス が使用不可であったり、他の論理区画で使用中であると、区画プロファイルを正常に 活動化することはできません。また、論理区画を始動した後では、動的論理区画化を使用して 必須な入出力デバイスを実行中の論理区画から取り外したり、他の論理区画へ移動することは できません。入出力デバイスを他の論理区画で使用できるようにするには、論理区画をシャットダウンする必要があります。これは、論理区画の連続稼働に必要なデバイス (例えばディスク・ドライブ) に適した設定です。
  • 入出力デバイスを希望の装置として区画プロファイルに割り当てた場合は、その入出力デバイス が使用不可であったり、他の論理区画で使用中であっても、区画プロファイルを正常に 活動化することができます。希望の入出力デバイスは、動的論理区画化を使用して実行中の 論理区画から取り外したり、他の論理区画へ移動することもできます。 これは、複数の論理区画間で共用したいデバイス (例えば光ディスク・ドライブやテープ・ドライブ) に適した設定です。

この規則の例外は InfiniBand (IB) アダプターです。これは、必須な装置として常に HMC 上の区画プロファイルに追加されます。それぞれの物理 InfiniBand (IB) アダプターには、区画プロファイルに割り当て可能な 64 個のグローバル一意識別子 (GUID) のセットが含まれています。各区画プロファイルごとに複数の GUID を割り当てることができますが、各物理 InfiniBand (IB) アダプターからは各区画プロファイルに 1 つの GUID しか割り当てられません。また、各 GUID は、同時に 1 つの論理区画でしか使用できません。同じ GUID を使用して複数の区画プロファイルを作成できますが、同時にはそれらの区画プロファイルの 1 つしか活動化できません。

i5/OS® 論理区画を HMC で作成する場合は、その i5/OS 論理区画に特定の機能を実行できるように、 入出力デバイスにタグを付ける必要があります。 このタイプのデバイスについての詳細は、i5/OS 論理区画のタグ付きリソースを参照してください。


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