共用プロセッサー とは、その処理能力を複数の論理区画間で共用する物理プロセッサーです。物理プロセッサーを分割し、 それを複数の論理区画で共用する機能は、Micro-Partitioning™ と呼ばれています。 このトピックでは、共用プロセッサー、シェアド・プロセッサー・プール、上限付き区画 (割り当てられた処理能力を超えるプロセッサー能力を使用できない区画)、および上限なし区画 (割り当てられた処理能力を超えるプロセッサー能力を使用できる区画) の処理方法を示します。このトピックには、システムが上限付き区画、上限なし区画、およびシェアド・プロセッサー・プールを使用して処理能力を最適化する方法のシナリオ例を示す Flash デモが含まれています。
特定の論理区画専用でない物理プロセッサーはすべて、シェアド・プロセッサー・プール に一緒にグループ化されます。 シェアド・プロセッサー・プール内の特定量の処理能力を、 シェアド・プロセッサー・プールを使用する各論理区画に割り当てることができます。
シェアド・プロセッサー・プールを使用することで、論理区画にプロセッサーの一部を割り当てることができます。共用プロセッサーを使用する区画に対しては、 最小 0.10 の処理単位を構成できます。処理単位は、1 つ以上の仮想プロセッサーに渡って 共用される処理能力の計測単位です。1 つの仮想プロセッサー上の 1 つの共用処理単位により、1 つの専用プロセッサーとほぼ同等の処理が行われます。
一部のサーバー・モデルでは、シェアド・プロセッサー・プールの一部のみを論理区画で使用できるようにしているため、常にシェアド・プロセッサー・プールの全量を論理区画に割り当てられるわけではありません。LPAR Validation Tool (LVT) は各サーバー・モデルで区画化に使用できるシェアド・プロセッサー・プールの量を示すので、LVT を使用して区画プランを検証します。LVT についての詳細は、LPAR Validation Tool を参照してください。
異なる区画化ツールを使用すれば、 異なる方法で論理区画に共用プロセッサーが割り当てられます。 特定の区画化ツールによる共用プロセッサーの割り当てについての詳細は、区画化ツールを参照してください。
シェアド・プロセッサー・プールの区画は、上限付きまたは上限なしの共用モードを利用できます。上限なし論理区画 とは、その論理区画に割り当てられた処理能力を超えるプロセッサー能力を使用できる論理区画です。 上限なし論理区画が使用できる処理能力量は、その論理区画に割り当てられた 仮想プロセッサーの数と、シェアド・プロセッサー・プールで使用可能な未使用の 処理能力量にのみ限定されます。一方、上限付き論理区画 とは、その論理区画に割り当てられた処理能力を超えるプロセッサー能力を使用できない論理区画です。
例えば、論理区画 2 および 3 は上限なし論理区画であり、論理区画 4 は上限付き論理区画です。論理区画 2 および 3 にはそれぞれ 3.00 処理単位と 4 つの仮想プロセッサーが割り当てられます。論理区画 2 は現在、3.00 処理単位のうち 1.00 処理単位 だけを使用しています。一方、論理区画 3 は現在、4.00 処理単位を必要とするワークロード要求を持っています。論理区画 3 は上限なし論理区画であり、4 つの 仮想プロセッサーを持っているので、サーバー・ファームウェアは自動的に、 論理区画 3 が論理区画 2 の 1.00 処理単位を使用できるようにします。 これで、論理区画 3 の処理能力は 4.00 処理単位に増加します。 その直後に、論理区画 2 は自分のワークロード要求を 3.00 処理単位に増加します。 よって、サーバー・ファームウェアは自動的に 1.00 処理単位を論理区画 2 に戻し、論理区画 2 は再度、割り当てられた全処理能力を使用できるようになります。 論理区画 4 には 2.00 処理単位と 3 つの仮想プロセッサーが割り当てられていますが、 現在、3.00 処理単位を必要とするワークロード要求を持っています。 論理区画 4 は上限付き論理区画なので、論理区画 2 または 3 からいかなる未使用の処理単位も使用することはできません。ただし、論理区画 4 のワークロード要求が 2.00 処理単位以下に減少した場合には、論理区画 2 および 3 が論理区画 4 のすべての 未使用の処理単位を使用する場合がありえます。
シェアド・プロセッサー・プールを使用する論理区画は、デフォルト で上限なし論理区画となります。論理区画が割り当て量を超える処理能力を 使用しないようにするには、その論理区画を上限付き論理区画と設定することができます。例えば、サーバーの能力を他の企業にリースする場合は、 シェアド・プロセッサー・プールを使用する論理区画を作成し、その論理区画を上限付き論理区画と設定することができます。こうすれば、 リース先の企業に属す論理区画がリース契約で規定した量を超える処理能力を使用することはできません。 未使用のプロセッサー・リソースは、シェアド・プロセッサー・プールの 上限なし論理区画のみが使用します。
上限なし論理区画は割り当てられた処理能力を超えるプロセッサー能力を使用できますが、割り当てられた仮想プロセッサー数を超える処理単位を使用することは決して できません。
複数の上限なし論理区画が同時に追加のプロセッサー・キャパシティーを必要とした場合、サーバーはすべての上限なし論理区画に未使用の処理能力を分配することができます。 この分配方法は、各論理区画の上限なし重みにより決定されます。
上限なし重み は、シェアド・プロセッサー・プールでそれぞれの上限なし区画ごとに設定する 0 から 255 の範囲内の数字です。HMC では、256 通りの可能な上限なし重み値のいずれも選択できます。 Integrated Virtualization Manager とVirtual Partition Manager では、 いくつかの異なる上限なし重み値のいずれか 1 つだけに限定されます。 上限なし重み (255 が最大の重み) を設定することにより、未使用の能力は、競合している論理区画に上限なし重みの設定値に比率して分配されます。上限なし重みのデフォルト値は 128 です。
例えば、論理区画 2 は上限なし重み 100 を持ち、論理区画 3 は上限なし重み 200 を 持っています。論理区画 2 および 3 の両方が追加の処理能力を必要とした場合、論理区画 3 は、論理区画 2 が受け取る追加の処理単位ごとに 2 倍の追加の処理単位を受け取ります。
以下の Flash デモには、Flash プラグイン
が必要です。
次の Flash デモでは、上限付き論理区画内の未使用リソースがシェアド・プロセッサー・プールの上限なし論理区画で使用される方法を示します。
代わりに、上限付きプロセッサーのデモの HTML バージョンを使用できます。
次の Flash デモでは、シェアド・プロセッサー・プールに未使用の処理能力がある場合に、上限なし論理区画がそれぞれの現在の処理能力を超える方法を説明します。
代わりに、上限なしプロセッサーのデモの HTML バージョンを使用できます。