4764 PCI-X Cryptographic Coprocessor について説明します。
PCI-X Cryptographic Coprocessor 用アダプターによって、
暗号処理機能付きのアプリケーション、および安全に暗号鍵を保管する手段が提供されます。
使用可能な暗号化機能には、データ機密性保持のための暗号化、
データが変更されていないことを確認するためのメッセージ要約とメッセージ確認コード、および
認証のためのデジタル・シグニチャーの生成および検査です。さらにこのコプロセッサーは、金融関係の PIN、EMV、および SET アプリケーションに対して豊富なセットの基本サービスを提供します。このコプロセッサーは、新規 SSL セッション上の確立を
スピードアップさせるアクセラレーターとしても機能します。
このアダプターは
、FIPS PUB 140-2 セキュリティー・レベル 4 要件を満たすように設計されています。
仕様および要件
- 項目
- 説明
- FRU 番号
- 41U0442
- バッテリー・キット
- 49V9969、このキットにはバッテリーが 2 つとバッテリー・トレイが 1 つ含まれます。
- アダプター・タイプ
- ショート、64 ビット、3.3 ボルト、PCI バージョン 2.2、PCI-X バージョン 1.0
- 配置情報
- システム指定のアダプター配置は、システム装置および拡張装置内の PCI アダプターの配置を参照してください。
- 環境要件
注: PCI-X Cryptographic Coprocessor は次の環境仕様の範囲内で出荷、保管、および使用する必要があります。
この仕様を満していない場合、4764 改ざんセンサーがアクティブになり、4764 が永久に稼働不能になる可能性があります。
出荷時
このアダプターは、独自の包装 (ゲル状のパックで断熱した箱、および乾燥剤付きの湿気バリア・バッグ) に入れて出荷します。
- 出荷時の温度: -15℃ から +60℃
- 出荷時の気圧: 最低 550 mbar、最高 1039 mbar
- 出荷時の湿度: 5% から 100% RH
保管時
このアダプターは、乾燥剤付きの密閉した湿気バリア・バッグで保管する必要があります。
- 保管時の温度: +1℃ から +60℃
- 保管時の気圧: 最低 700 mbar、最高 1039 mbar
- 保管時の湿度: 5% から 80% RH
稼働時 (システムの周囲)- 稼働時の温度: +10℃ から +40℃
- 稼働時の湿度: 8% から 80% RH
- 稼働時の高度: 最大 7000 フィート (768 mbar と同等)
- 取り扱い要件
- 各 PCI-X Cryptographic Coprocessor は認証済みのデバイス・キーが付いて工場から出荷されます。この電子キー (このキーはアダプターのバッテリー電源付きで保護されたメモリーに格納される) は、デジタル的に状況メッセージに署名して、PCI 暗号化コプロセッサーに偽りがなく、改ざんが何も発生していないことを確認します。
改ざんまたは間違いによりセキュア・モジュールの改ざんセンサーのトリガーが引かれると、
この PCI-X Cryptographic Coprocessor は保護されたメモリー内の全データを消去します (認証されたデバイス・キーも含めて)。このバッテリーを間違って取り外すと、改ざんセンサーのトリガーを引いて、認証されたデバイス・キーが破棄されます。PCI 暗号化コプロセッサーの稼働には、認証されたデバイス・キーが必須です。
このキーを保護するためには、このコプロセッサーと同梱の資料にあるガイドラインに従ってください。
コプロセッサーがシステムに取り付けられていない状態でも、このバッテリーはコプロセッサーを電源オンの状態に保ちます。
このアダプターの取り扱い、取り付け、または取り外し時は、どのような導電面または導電性のある工具にも、アダプター回路が接触しないようにしてください。接触させると、このアダプターは永久に稼働不能になってしまう可能性があります。
アダプターのバッテリーを取り外さないでください。
バッテリー電源を取り外すと、保護されたメモリー内のデータが失われます。
バッテリーの取り替えに関しては、バッテリーの取り替えを参照してください。
重要: コプロセッサーの取り付け時には、次の予防措置を守ってください。
- コプロセッサーがシステムに取り付けられていない場合でも、コプロセッサーには常にバッテリーから電力が供給されています。
- バッテリー電源はコプロセッサーを操作可能状態を保持するのに必要です。
- バッテリー電源がなくなるか、電圧が低下すると、改ざんイベントのトリガーが引かれ、コプロセッサーが永久に稼働不能になります。
- バッテリー電源の分散回路上でショートが起きると、電圧の低下および改ざんイベントの原因となります。
- コプロセッサーを導電面に置いたり、またはコプロセッサーを導電面と接触させないでください。
- コプロセッサー回路を金属または導電性のある工具で触らないでください。
- コプロセッサーの取り扱い時は、常時、静電気を防止するための措置を講じてください。
- オペレーティング・システムまたは区画の要件
- AIX 5L™ バージョン 5.2 (5200-09 テクノロジー・レベル)、またはそれ以降
- AIX 5L バージョン 5.3 (5300-05 テクノロジー・レベル)、またはそれ以降
- 必要なソフトウェアまたはドライバー
- AIX®
devices.pci.1410e501 デバイス・ドライバー・パッケージ
Linux®
Linux サポートはありません。
- 必須ファームウェア
- CD (資料番号 LCD8-0477-00) には、実質的に有効なファームウェアが含まれており、アダプターと一緒に購入する必要があります。
- CCA サポート・プログラムのインストール
- アダプター付属の CD に共通暗号アーキテクチャー (CCA) サポート・プログラムのインストール・マニュアルが収録されています。
このマニュアルは、csufx.xcrypto.man ファイルセットの中にあります。
取り付けの準備
この時点でオペレーティング・システムをインストールしている場合は、オペレーティング・システムをインストールする前にアダプターを取り付けてください。
手順については、アダプターの取り付け を参照してください。
このアダプター用のデバイス・ドライバーのみをインストールしている場合には、アダプターを取り付ける前にデバイス・ドライバー・ソフトウェアをインストールしてください。
手順については、デバイス・ドライバー・ソフトウェアのインストール を参照してください。
デバイス・ドライバー・ソフトウェアのインストール
このセクションでは、デバイス・ドライバー・ソフトウェアのインストール方法について説明します。
デバイス・ドライバーは、以下のテクノロジー・レベルの
AIX 5L に提供されます。
- AIX 5L バージョン 5.2 (5200-09 テクノロジー・レベル)
- AIX 5L バージョン 5.3 (5300-05 テクノロジー・レベル)
デバイス・ドライバー・ソフトウェアをインストールするには、以下のようにします。
- システム装置に root ユーザーとしてログインします。
- デバイス・ドライバー・ソフトウェアが入っているメディア (例えば CD) を適切なメディア・デバイスに挿入します。
- 次の System Management Interface Tool (SMIT) 高速パスを入力します。smitty devinst。
- Enter キーを押します。
「追加デバイス・ソフトウェアのインストール (Install Additional Device Software)」メニューが表示され、「ソフトウェアの入力デバイスまたはディレクトリー (INPUT device or directory for software)」オプションが強調表示されます。
- ご使用の入力デバイスを選択または入力します。
- 入力デバイス・リストを表示するには、F4 を押してください。
- ご使用のデバイス (例えば CD-ROM) の名前を選択し、Enter キーを押します。
または- 入力フィールドにご使用の入力デバイスの名前を入力し、Enter キーを押します。
- 「追加デバイス・ソフトウェアのインストール (Install Additional Device Software)」ウィンドウで、「インストールするソフトウェア (SOFTWARE to install)」オプションが強調表示されます。
- 「インストールするソフトウェア (SOFTWARE to install)」ウィンドウを表示するには、F4 を押してください。
- 「/ (スラッシュ)」を入力して、「検索 (Find)」ウィンドウを表示します。
- アダプターについて、次のデバイス・パッケージ名 (devices.pci.1410e501) を入力します。
- Enter キーを押します。
システムはこのデバイス・ドライバー・ソフトウェアを検索して強調表示します。
- F7 を押して、強調表示されたデバイス・ドライバー・ソフトウェアを選択します。
- Enter キーを押します。
「追加デバイス・ソフトウェアのインストール (INSTALL ADDITIONAL DEVICE SOFTWARE)」メニューが表示されます。
入力フィールドが自動的に更新されます。
- Enter キーを押して、その情報を受け入れます。「確認 (ARE YOU SURE)」メニューが表示されます。
- Enter キーを押して、その情報を受け入れます。「コマンド状況 (COMMAND STATUS)」メニューが表示されます。
- 「実行中」が強調表示され、インストールおよび構成コマンドが進行中であることを示します。
- 「実行中」が「OK」に変わったら、ページの最下部までスクロールし、「インストールの要約 (Installation Summary)」を見付けます。
- インストールが正常に終了すると、画面の下部にある「インストールの要約 (Installation Summary)」の「結果 (Result)」欄に、「正常終了 (SUCCESS)」と表示されます。
- ドライブからインストール用メディアを取り外します。
- F10 を押して SMIT を終了します。
- デバイス・ドライバーを検査します。デバイス・ドライバーの検査を参照してください。
- アダプターを取り付けます。アダプターの取り付けを参照してください。
デバイス・ドライバーの検査
アダプター用デバイス・ドライバーがインストールされているかどうかを確認するには、以下の手順に従ってください。
- 必要な場合、root ユーザーとしてログインします。
- コマンド行に、次のように入力します。lslpp -l devices.pci.1410e501.rte 。
- Enter キーを押します。
アダプターのデバイス・ドライバーがインストールされていれば、次に示す例のようにディスプレイ上にデータが表示されます。
| ファイルセット |
レベル |
状態 |
説明 |
| パス: /usr/lib/objrepos devices.pci.1410e501.rte |
5.2.0.95 |
COMMITTED |
暗号化コプロセッサー |
ファイルセット devices.pci.1410e501.rte が、レベル 5.2.0.95 以上であることを確認してください。
ディスプレイ上にデータが表示されない場合は、アダプター・デバイス・ドライバーは正常にインストールされませんでした。ドライバーを再インストールしてください。
アダプターの取り付け
重要: コプロセッサーの取り付け時には、次の予防措置を守ってください。
- コプロセッサーがシステムに取り付けられていない場合でも、コプロセッサーには常にバッテリーから電力が供給されています。
- バッテリー電源はコプロセッサーを操作可能状態を保持するのに必要です。
- バッテリー電源がなくなるか、電圧が低下すると、改ざんイベントのトリガーが引かれ、コプロセッサーが永久に稼働不能になります。
- バッテリー電源の分散回路上でショートが起きると、電圧の低下および改ざんイベントの原因となります。
- コプロセッサーを導電面に置いたり、またはコプロセッサーを導電面と接触させないでください。
- コプロセッサー回路を金属または導電性のある工具で触らないでください。
- コプロセッサーの取り扱い時は、常時、静電気を防止するための措置を講じてください。
PCI アダプターの配置と取り付け手順について、PCI アダプターのトピックを参照してください。
アダプターを取り付けた後、アダプター取り付けの確認を行なってください。
アダプター取り付けの確認
システム装置が PCI アダプターを認識するかどうかを確認するには、以下のようにします。
- 必要な場合、root ユーザーとしてログインします。
- コマンド行に、次のように入力します。lsdev -Cs pci 。
- Enter キーを押します。
PCI デバイスのリストが表示されます。
アダプターが正常に取り付けられていれば、各ポートの「使用可能」ステータスが、アダプターが取り付けられて使用準備ができていることを示します。
ディスプレイ上のメッセージに、いずれかのポートが「使用可能」ではなく「定義済み」と表示された場合は、システムをシャットダウンし、アダプターが正しく取り付けられたかどうか確認してください。
これらのアダプターは「Crypt0」、「Crypt1」などのように表示されます。
コプロセッサー診断の実行
診断は、デバイス・ドライバー・ソフトウェアとともに提供されています。
診断を実行する必要がある場合
、AIX 診断での作業を参照してください。
暗号化アダプターを取り外し、再取り付けしない状態で残りの暗号化アダプターで診断を実行する場合、その結果は正確ではない場合があります。
結果として、暗号化アダプターを取り外した後には常に、cfgmgr -v コマンドを実行する必要があります。
バッテリーの取り替え
アダプターに取り付けられた 2 つのリチウム・バッテリーは、保護されたメモリーを含むアダプターのコンポーネントに、
電力を供給しています。
サポート・ソフトウェアまたはアプリケーション・ソフトウェアがコプロセッサーに照会して、バッテリー取り替えの必要性を判断できます。
バッテリー取り替えが必要な場合、訓練を受けた保守担当者が 4764 用の 41V1061 バッテリー・キットを使用して手順を行う必要があります。
タイプ 4764 カードでのバッテリーの取り替えトピックに説明があります。
コネクター
表 1. PCI-X Cryptographic Coprocessor のコネクターおよびジャンパー| コネクター |
ジャンパー名 |
デフォルト位置 |
| J7 |
PCI-X EEPROM 書き込み |
ジャンパー (インストール済み) |
| J8 |
外部割り込みラッチ使用不可 |
ジャンパー (未インストール) |
| J9 |
バッテリー切り離しワイヤー |
ジャンパー (ワイヤー・ループ) (インストール済み) |
| J10 |
一時バッテリー・コネクター |
ジャンパー (未インストール) |
| J11 |
外部割り込みラッチ |
ジャンパー (未インストール) |
図 1. 正面
図 2. 背面