SAN ファブリックおよび LAN の構成に関する用語

SAN ファブリックまたはローカル・エリア・ネットワーク内で SAN ボリューム・コントローラーを構成する際は、基本的な用語と定義を理解している必要があります。

表 1 には、SAN ファブリックの規則と要件を理解するためのガイドとなる用語と定義が記載されています。

表 1. SAN ファブリック構成に関する用語と定義
用語 定義
ISL ホップ (ISL hop) スイッチ間リンク (ISL) 上のホップ。 ファブリックにある N ポートまたはエンド・ノードのすべての対に関連して、ISL ホップの数は、 ノードが互いに最も離れているノード・ペア間を最短経路で横断するリンク数です。 その距離は、ファブリック内にある ISL リンク数の観点でのみ測定されます。
オーバー・サブスクリプション 最も負荷の重い ISL 上にあるトラフィック、または複数の ISL がこれらのスイッチ間で並列になっている場合のトラフィックに対する、イニシエーター N ノード接続上の合計トラフィックの比率。この定義では、対称ネットワークと、すべてのイニシエーターから均等に適用され、すべてのターゲットに均等に送られる特定のワークロードの存在を想定しています。対称ネットワークとは、すべてのイニシエーターが同じレベルで接続され、すべてのコントローラーが同じレベルで接続されているネットワークです。
注: SAN ボリューム・コントローラーは、バックエンド・トラフィックを同じ対称ネットワークに書き込みます。バックエンド・トラフィックはワークロードによって異なります。したがって、100% の読み取りヒットが与えるオーバー・サブスクリプションと、100% 書き込みミスが与えるオーバー・サブスクリプションとは異なります。 1 以下のオーバー・サブスクリプションがあると、 ネットワークは非ブロッキングです。
仮想 SAN (VSAN) 仮想ストレージ・エリア・ネットワーク (SAN)。
冗長 SAN いずれか 1 つのコンポーネントに障害が起こっても、SAN 内の装置間の接続は維持される (パフォーマンスは低下する可能性がある) SAN 構成の 1 つ。 冗長 SAN は、SAN を対応関係にある 2 つの独立した SAN に分割して作成できます。
対応関係にある SAN 冗長 SAN の非冗長部分。対応関係にある SAN は、冗長 SAN のすべての接続性を提供しますが、冗長度はありません。 SAN ボリューム・コントローラーは、通常、2 つの対応する SAN で構成される冗長 SAN に接続されます。
ローカル・ファブリック ローカル・クラスターのコンポーネント (ノード、ホスト、 およびスイッチ) を接続する SAN コンポーネント (スイッチとケーブル) から構成されるファブリック。 SAN ボリューム・コントローラーは、メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーをサポートするので、ローカル・クラスターのコンポーネントとリモート・クラスターのコンポーネントの間には、相当な距離が存在することもあります。
リモート・ファブリック リモート・クラスターのコンポーネント (ノード、ホスト、 およびスイッチ) を接続する SAN コンポーネント (スイッチとケーブル) から構成されるファブリック。SAN ボリューム・コントローラーは、メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラーをサポートするので、ローカル・クラスターのコンポーネントとリモート・クラスターのコンポーネントの間には、相当な距離が存在することもあります。
ローカル/リモート・ファブリック相互接続 ローカル・ファブリックをリモート・ファブリックに接続する SAN コンポーネント。 ローカル・クラスターのコンポーネントとリモート・クラスターのコンポーネントの間には、相当な距離が存在することもあります。これらのコンポーネントは、 ギガビット・インターフェース・コンバーター (GBIC) によって駆動される単一モードの光ファイバーか、その他の高機能コンポーネント (チャネル・エクステンダーなど) の場合があります。
SAN ボリューム・コントローラー・ファイバー・チャネル・ポート・ファンイン (fibre-channel port fan in) いずれか 1 つのポートを認識できるホストの数。ある種のコントローラーでは、 ポートに過度のキューイングが行われないように、各ポートを使用するホスト数を制限することを推奨します。 ポートに障害が起こるかポートへのパスに障害が起こった場合、ホストは別のポートへフェイルオーバーすることがあり、この低下モードではファンイン要件を超過する場合があります。
無効な構成 現行の SAN 構成が正しくありません。 試行された操作は失敗し、構成が「無効」になった原因を示すエラー・コードが生成されます。最も可能性の高い原因は、装置に障害が起きたか、または装置が SAN に追加されたことが原因で構成に無効のマークが付けられたかのいずれかです。
サポートされない構成 正常に作動するかもしれない構成ですが、問題が発生した場合 IBM® はいかなるソリューションも保証しません。 通常、このようなタイプの構成は、エラー・ログ・エントリーを作成しません。
有効な構成 有効かつサポート対象として識別される装置および接続からなる構成。 現行構成に次の 2 つの条件のいずれも存在しない場合。
  • 無効である
  • サポートされない構成
劣化 障害が発生したが、その後も有効でサポートされている構成。通常、劣化構成を有効な構成に復元するには、修復処置が必要です。
ファイバー・チャネル・エクステンダー その他の SAN ファブリック・コンポーネントを接続する長距離通信用装置。一般的に、これらのコンポーネントは、ATM、IP、またはその他の長距離通信プロトコルへのプロトコル変換を行います。
メッシュ構成 大規模な交換網を作成するよう構成された多数の小さな SAN スイッチが含まれるネットワーク。 この構成では、4 つ以上のスイッチが 1 つのループに接続され、そのループには、ループ内の隣接しないスイッチ間に追加の直接接続があります。この構成の例として、対角線の 1 つに ISL を使用して 1 つのループに接続された 4 つのスイッチが挙げられます。

iSCSI を使用して LAN を構成することを計画している場合は、iSCSI の用語と定義も理解している必要があります。表 2 は、iSCSI の用語と定義を重点的に示しています

表 2. iSCSI 構成の用語と定義
用語 定義
チャレンジ・ハンドシェーク認証プロトコル (CHAP) ユーザー名とパスワードを暗号化して、盗聴に対する保護を提供する認証プロトコル。
クラスター化イーサネット・ポート クラスター内のノード上の物理イーサネット・ポート。クラスター内のすべてのポートで共有される構成設定値を保持します。
拡張固有 ID (EUI) iSCSI 標準 (RFC 3722) の定義に従って iSCSI ターゲット・アダプターまたは iSCSI イニシエーター・アダプターを識別する固有の iSCSI 名。
ホスト・オブジェクト ホスト・システムが装置との通信に使用するインターフェースを識別するワールド・ワイド・ポート名 (WWPN) のリストおよび iSCSI 名のリストを表す論理オブジェクト。 iSCSI 名は、iSCSI 修飾名 (IQN) または拡張固有 ID (EUI) のいずれかです。
ホスト・システム ファイバー・チャネル・インターフェースまたは IP ネットワークのいずれかを介して SAN ボリューム・コントローラーに接続されたコンピューター。
イニシエーター 入出力バスまたはネットワーク経由で入出力コマンドを発信するシステム・コンポーネント。 入出力アダプターとネットワーク・インターフェース・コントローラーが代表的なイニシエーターです。
インターネット・ストレージ・ネーム・サービス (iSNS) プロトコル iSCSI ターゲットおよび iSCSI ディスカバリーを管理するためにホスト・システムが使用するプロトコル。 iSCSI イニシエーターは iSNS プロトコルを使用して適切なストレージ・リソースを見つけます。
iSCSI 別名 iSCSI 接続ホストの代替名。
iSCSI 名 (iSCSI name) iSCSI ターゲット・アダプターまたは iSCSI イニシエーター・アダプターを識別する名前。 iSCSI 名は、iSCSI 修飾名 (IQN) または拡張固有 ID (EUI) のいずれかです。 この ID の代表的な形式は iqn.datecode.reverse domain です。
iSCSI 修飾名 (IQN) iSCSI 標準 (RFC 3722) の定義に従って iSCSI ターゲット・アダプターまたは iSCSI イニシエーター・アダプターを識別する特定タイプの iSCSI 名。
ネットワーク・インターフェース・コントローラー (NIC) システムの主ストレージと外部高速リンク (HSL) ポートの間のインターフェース制御を提供するハードウェア。
ノード・イーサネット・ポート SAN ボリューム・コントローラー・ノード上で iSCSI ポートを表すポート。 構成設定値は単一の物理イーサネット・ポートに固有です。
サブネット より小さな独立したサブグループに分割されているが、それでも相互接続されているネットワークの部分。
ターゲット ファイル要求または処理要求が送られるプログラムまたはシステム。
ライブラリー | サポート | ご利用条件 | フィードバック
(C) Copyright IBM Corporation 2003, 2010. All Rights Reserved.