以下の例は、iSCSI を使用するネットワークで SAN ボリューム・コントローラーを構成する代表的な方法を示しています。
この例では、ホスト 1 はマルチパスを使用しません。SAN ボリューム・コントローラー入出力グループの 1 つの VDisk がホスト 2 では 4 つの別々の装置として認識されます。ホストは VDisk への入出力を行うために装置の 1 つを選択します。この装置は SAN ボリューム・コントローラー・ノード・ポートの特定の IP アドレス (10.10.1.10) に対応します。 ホストとこの SAN ボリューム・コントローラー・ポートとの間の接続が断たれると (X でリンクが切れています)、入出力が進行中ならばホスト 1 ではこの VDisk について入出力エラーが記録されます。 SAN ボリューム・コントローラーの状態変更や IP フェイルオーバーは発生しません。
ホスト 2 はマルチパスを使用します。 SAN ボリューム・コントローラー入出力グループの 1 つの VDisk は、ホスト 2 のアプリケーションでは単一の装置として認識されます。ただし、マルチパス・ドライバーは VDisk ごとに 4 つの異なる装置を検出できます。 マルチパス・ドライバーは、入出力実行中にこれらの装置の 1 つ以上を選択します。ホストと 1 つの SAN ボリューム・コントローラー・ノード・ポートとの間の接続が失われると、マルチパス・ドライバーは SAN ボリューム・コントローラー入出力グループへの代替パスを選択できます。 ホストと SAN ボリューム・コントローラーの間の入出力はエラーなしに続行されます。 ただし、ホスト 2 は、NIC が 1 つしかないため、その NIC とネットワークとの接続が失われた場合は、入出力エラー (Y でリンクが切れたというような) を報告します。
ホスト 3 はマルチパスおよび冗長 NIC を使用します。これは、NIC の 1 つに障害が起こった場合でも、マルチパス・ドライバーはホストから SAN ボリューム・コントローラー入出力グループの VDisk の 1 つへのパスを見つけることができるので、アプリケーション入出力はエラーなしに続行できるということを意味します。複数の NIC が別々の IP ネットワークに接続されているため、構成全体では単一のネットワーク障害を許容できるので、ホスト 3 では入出力エラーが起こりません。
入出力グループ内で SAN ボリューム・コントローラー・ノードが除去または交換されても、クラスターの保守を行うためにマルチパス・ドライバーは必要ありません。 ただし、ロード・バランシングのためと、NIC、リンク、またはネットワークの障害を乗り切るためには、マルチパス・ホスト・ドライバーが必要です。