分割クラスター構成

高可用性の目的で、SAN ボリューム・コントローラー・クラスターを 3 つの場所に分割し、データをミラーリングできます。

ロケーション全体に影響を与える電源障害などのような障害から保護するために、単一の SAN ボリューム・コントローラー・クラスターを 3 カ所の物理位置に分割する構成が使用できます。 ただし、分割クラスターは、通常かなりのパフォーマンス低下をもたらすことを考慮する必要があります。

重要: 同一の入出力グループ内のノードを 10 キロメートル (6.2 マイル) を超えて離さないでください。
分割クラスターは、以下の要件に合うように構成する必要があります。
  • それぞれの SAN ボリューム・コントローラー・ノードは、1 次および 2 次サイトの 1 つ以上の SAN ファブリックに直接接続します。サイトとは、障害が独立して発生する独立した電源ドメインと規定されます。 電源ドメインは、同一の室または分離された物理的位置に配置できます。
  • クォーラム・ディスクを収容するため 3 番目のサイトを使用します。
  • 3 番目のサイトでクォーラム・ディスクを提供するストレージ・システムは、拡張クォーラム・ディスクをサポートする必要があります。 拡張クォーラムのサポートを提供するストレージ・システムは、次の Web サイトにリストされています。

    SAN ボリューム・コントローラー (2145) サポート Web サイト

  • SAN ボリューム・コントローラーの接続切り替え用の距離拡張を実現するために、電源付き装置を使用しないでください。
  • 独立したストレージ・システムを 1 次および 2 次サイトに配置し、VDisk ミラーリングを使用してホスト・データを両サイトのストレージ・システム間にミラーリングします。
  • 同一の入出力グループにあるものと 100 メートル (109 ヤード) を超えて置かれた SAN ボリューム・コントローラー・ノードは、長波ファイバー・チャネル接続を使用する必要があります。 長波 SFP は SAN ボリューム・コントローラーのオプション・コンポーネントとして購入できます。次の Web サイトにリストされている長波 SFP のいずれかを選ぶ必要があります。

    SAN ボリューム・コントローラー (2145) サポート Web サイト

  • 同一の入出力グループ内の SAN ボリューム・コントローラー・ノード間のパスに、スイッチ間リンク (ISL) を使用することはサポートされていません。
  • SAN ボリューム・コントローラー・ノードと外部ストレージ・システム間のパスにスイッチ間リンク (ISL) を使用することは避けてください。 避けられない場合は、ISL 間の大量のファイバー・チャネル・トラフィックによる ISL の定量オーバーが起きないようにしてください。 ほとんど構成の場合、トランキング機能が必要です。ISL 問題は診断が困難なため、スイッチ・ポートのエラー統計の収集と定期的なモニターを行って、障害を検出する必要があります。
  • 3 番目のサイトで単一のスイッチを使用すると、2 つの独立した冗長ファブリックではなく、単一ファブリックが作成されることになります。 単一ファブリックはサポートされない構成です。
  • 同一クラスター内の SAN ボリューム・コントローラー・ノードは、同じイーサネット・サブネットに接続されなければなりません。
  • SAN ボリューム・コントローラー・ノードは、電源の供給元である 2145 UPS または 2145 UPS-1U と同じラック内に配置する必要があります。
  • 保守アクションによっては、クラスター内のすべての SAN ボリューム・コントローラー・ノードに物理的にアクセスすることが必要になります。 分割クラスターのノードで 100 メートルを超えて離れている場合は、保守アクションにおいて複数のサービス担当員が必要になることがあります。 複数サイト・サポートに関する質問につては、IBM サービス担当員に連絡してください。

分割クラスター構成では、アクティブ・クォーラム・ディスクは 3 番目のサイトに配置されます。 1 次サイトと 2 次サイト間で通信が失われた場合、アクティブ・クォーラム・ディスクへのアクセスを有するサイトがトランザクション処理を続行します。 アクティブ・クォーラム・ディスクへの通信が失われた場合は、他のサイトの代替クォーラム・ディスクがアクティブ・クォーラム・ディスクとなることができます。

SAN ボリューム・コントローラー・ノードのクラスターは最大 3 つのクォーラム・ディスクを使用するように構成できますが、状態を解決するために選択されるクォーラム・ディスクは 1 つのみです。ここで、クラスターは同一サイズのノードの 2 つのセットに区分されているものとします。 他のクォーラム・ディスクの目的は、クラスターが分割される前にクォーラム・ディスクに障害が発生したときの冗長性を確保するためです。

図 1 は、分割クラスター構成の例を図示しています。 VDisk ミラーリングと同時に使用すると、この構成は、単一サイトの障害に耐性のある高可用性ソリューションを実現します。 1 次サイトまたは 2 次サイトのどちらかで障害が発生しても、残ったサイトは入出力操作の実行を続行できます。 この構成では、クラスターの SAN ボリューム・コントローラー・ノード間の接続は、100 メートルより遠く離れているため長波ファイバー・チャネル接続でなければなりません。
図 1. 3 番目のサイトに配置されたクォーラム・ディスクを使用する分割クラスター
3 番目のサイトに配置されたクォーラム・ディスクを使用する分割クラスター

図 1 では、クォーラム・ディスクのホストであるストレージ・システムは、1 次サイトおよび 2 次サイトの両サイトのスイッチに長波ファイバー・チャネル接続を使用して直接接続されています。 1 次サイトまたは 2 次のどちらかで障害が発生した場合、残ったサイトがクォーラム・ディスクのホストであるストレージ・システムへの直接アクセスを保持できるようにする必要があります。

代わりの構成としては、3 番目のサイトの追加ファイバー・チャネル・スイッチを使用して、そのスイッチから 1 次サイトおよび 2 次サイトに接続することも可能です。 このタイプの構成は、クォーラム・ディスクのホストであるストレージ・システムが拡張クォーラムをサポートしている場合にのみサポートされます。 SAN ボリューム・コントローラーはクォーラム・ディスクを実現するために他のタイプのストレージ・システムを使用することも可能ですが、これらのクォーラム・ディスクへのアクセスは常に単一パスを通して行われます。

クォーラム・ディスク構成の要件については、次の Web サイトの「Guidance for Identifying and Changing Managed Disks Assigned as Quorum Disk Candidates」技術情報を参照してください。

Guidance for Identifying and Changing Managed Disks Assigned as Quorum Disk Candidates

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