MDisk

管理対象ディスク (MDisk) とは、クラスター内のノードが接続されている SAN ファブリックまたは LAN 構成にストレージ・システムがエクスポートした論理ディスク (通常は RAID またはその区画) です。

したがって、MDisk は、単一の論理ディスクとして SAN に提示される複数の物理ディスクで構成することができます。 MDisk は物理ディスクと 1 対 1 の対応関係をもっていない場合でも、物理ストレージの使用可能ブロックをクラスターに対して常に提示します。

MDisk はいくつかのエクステントに分割されており、これらのエクステントには、MDisk の始まりから終わりまで 0 から順番に番号が付けられています。 エクステント・サイズは、MDisk グループのプロパティーです。 MDisk が MDisk グループに追加されたときに、MDisk が分割されるエクステントのサイズは、 それが追加された MDisk グループの属性によって決まります。

アクセス・モード

アクセス・モードは、クラスターが MDisk を使用する方法を決めます。 使用可能な 3 つのタイプのアクセス・モードを以下に示します。
非管理対象
MDisk はクラスターによって使用されません。
管理対象
MDisk は MDisk グループに割り当てられ、 仮想ディスク (VDisk) が使用できるエクステントを提供します。
イメージ
MDisk と VDisk の間にエクステントの 1 対 1 のマッピングがあって、MDisk が直接に VDisk に割り当てられます。
重要: MDisk が非管理モードまたは管理対象モードのときに、既存のデータが入っている MDisk を MDisk グループに追加すると、そこに入っているデータは失われます。 このデータを保持する唯一のモードはイメージ・モード です。
図 1 は、物理ディスクと MDisk を示しています。
図 1. コントローラーおよび MDisk
 この図は、物理ディスクから MDisk を構成する方法を示しています。
表 1 に、MDisk の操作状態を示します。
表 1. MDisk の状況
状況 説明
オンライン MDisk にはすべてのオンライン・ノードがアクセスできます。 言い換えれば、現在クラスターの作業メンバーになっているすべてのノードがこの MDisk にアクセスできます。 MDisk は、以下の条件が満たされている場合、オンラインです。
  • すべてのタイムアウト・エラー・リカバリー手順が完了し、ディスクをオンラインとして報告している。
  • ターゲット・ポートの論理装置番号 (LUN) インベントリーが正しく MDisk を報告した。
  • この LUN のディスカバリーが正常に完了した。
  • すべての MDisk のターゲット・ポートが、この LUN を、障害条件なしに使用可能であると報告している。
劣化パス MDisk が、クラスター内の 1 つ以上のノードからアクセスできません。 劣化パス状況は、 ディスク・コントローラーまたはファイバー・チャネル・ファブリックの誤った構成の結果である可能性が最も高い。 ただし、ディスク・コントローラー、ファイバー・チャネル・ファブリック、 またはノードのハードウェア障害がこの状態の原因となっている場合もあります。 以下のアクションを実行して、この状態からリカバリーします。
  1. ストレージ・システムのファブリック構成規則が正しいことを確認します。
  2. ストレージ・システムが正しく構成されているようにします。
  3. エラー・ログ内のすべてのエラーを修正します。
劣化ポート MDisk のエラー・ログに、1 つ以上の 1220 エラーがあります。 1220 エラーは、リモート・ファイバー・チャネル・ポートが MDisk から除外されたことを示します。 このエラーによってストレージ・コントローラーのパフォーマンスが悪くなり、通常、 ストレージ・コントローラーにハードウェア障害があることを示します。 この問題を修正するには、ストレージ・コントローラーのすべてのハードウェア障害を解決し、エラー・ログ内の 1220 エラーを修正する必要があります。 ログにあるこれらのエラーを解決するには、 SAN ボリューム・コントローラー・コンソール「サービスおよび保守」 > 「保守手順の実行」を選択します。 「保守手順」パネルで「分析の開始」を選択します。 このアクションは、現在エラー・ログにある未修正エラーのリストを表示します。 これらの未修正エラーについては、エラー名を選択し、指針付き保守手順を開始して、エラーを解決します。 エラーは降順でリストされ、最も優先順位が高いエラーが最初にリストされます。 最初に、最も優先順位が高いエラーを解決してください。
除外 MDisk は、アクセス・エラーが繰り返し発生した後、 クラスターの使用から除外されました。 指定保守手順を実行して、問題を判別してください。
オフライン MDisk は、いずれのオンライン・ノードからもアクセスできません。 すなわち、現在クラスターの作業メンバーになっているすべてのノードがこの MDisk にアクセスできません。 この状態は、SAN、ストレージ・システム、 またはストレージ・システムに接続されている 1 つ以上の物理ディスクでの障害によって生じることがあります。MDisk は、ディスクへのすべてのパスに障害が起こった場合にのみ、オフラインであると報告されます。

エクステント

各 MDisk は、エクステント と呼ばれる同じサイズのチャンクに分割されます。 エクステントとは、MDisk と VDisk コピーとの論理接続を提供するマッピングの単位です。

重要: リンク内で断続的な切断が見られたり、SAN ファブリック内でケーブルまたは接続を取り替えた場合、1 つ以上の MDisk が劣化状況になっている可能性があります。 リンクが切断されているときに入出力操作が試行され、入出力操作が数回失敗する場合、システムは部分的に MDisk を除外し、MDisk の状況を劣化に変更します。 問題を解決するには、該当の MDisk を組み込む必要があります。 MDisk の組み込みは、SAN ボリューム・コントローラー・コンソール「管理対象ディスクの作業」 > 「管理対象ディスク」 > 「MDisk の組み込み」を選択するか、コマンド行インターフェース (CLI) に以下のコマンドを発行して行えます。
svctask includemdisk mdiskname/id
mdiskname/id は MDisk の名前または ID です。

MDisk パス

MDisk はそれぞれ、その MDisk にアクセスするノードの数である、オンライン・パス・カウントをもっています。 これは、クラスター・ノードとストレージ・デバイスの間の入出力パス状況の要約を表しています。最大パス・カウントは、 過去の任意の時点でクラスターが検出したパスの最大数です。 現行パス・カウントが最大パス・カウントと等しくない場合は、MDisk の機能が劣化している可能性があります。すなわち、1 つ以上のノードがファブリックにある MDisk を認識できないことがあります。

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