クラスター内協力関係の場合は、すべてのクラスターをメトロ・ミラーまたはグローバル・ミラー (Global Mirror) 操作の候補と見なすことができます。
クラスター間協力関係の場合は、クラスターのペアを、いくつかの適度に高い帯域幅のリンクによって分離する必要があります。
図 1 に、二重冗長ファブリックを使用する構成例を示します。
各ファブリックの部分は、ローカル・クラスターおよびリモート・クラスターにあります。
2 つのファブリック間には、直接の接続はありません。
ファイバー・チャネル・エクステンダーまたは SAN ルーターを使用すると、2 つのクラスター間の距離を増やすことができます。
ファイバー・チャネル・エクステンダーは、ファイバー・チャネル・パケットを、パケットの内容を変更せずに、長距離リンク経由で送信します。
SAN ルーターは、SAN の有効範囲を拡張するために、2 つ以上の SAN 上に仮想 nPort を備えています。
SAN ルーターは、1 つの仮想 nPort から他の仮想 nPort にトラフィックを配布します。
2 つのファイバー・チャネル・ファブリックは、相互に独立しています。
したがって、それぞれのファブリック上の nPort が相互に直接ログインすることはできません。
特定のファームウェア・レベルおよびサポートされる最新のハードウェアについては、
次の Web サイトを参照してください。
www.ibm.com/storage/support/2145
ファイバー・チャネル・エクステンダーまたは SAN ルーターを使用する場合は、以下の要件を満たす必要があります。
- SAN ボリューム・コントローラーのソフトウェア・レベル 4.1.0 の場合、サイト間の往復待ち時間は、ファイバー・チャネル・エクステンダーの場合は 68 ms、
SAN ルーターの場合は 20 ms を超過できません。
- SAN ボリューム・コントローラーのソフトウェア・レベル 4.1.1 以上の場合、サイト間の往復待ち時間は、ファイバー・チャネル・エクステンダーまたは SAN ルーターのいずれかの場合で 80 ms を超過できません。
- 構成は、予期されるピーク時ワークロードによってテストする必要があります。
- メトロ・ミラーおよびグローバル・ミラー (Global Mirror) には、クラスター間ハートビート・トラフィックに対する特定量の帯域幅が必要です。
トラフィック量は、ローカル・クラスターおよびリモート・クラスターの両方にあるノード数によって異なります。
表 1 に、1 次クラスターおよび 2 次クラスターのクラスター間ハートビート・トラフィックのリストを示します。
これらの数値は、コピーされる VDisk に実行中の入出力操作がないときの、2 つのクラスター間の合計トラフィックを表します。
データの半分は 1 次クラスターによって送信され、データの半分は 2 次クラスターによって送信されるため、トラフィックは、使用可能なすべてのクラスター間リンク間で均等に分割されます。
冗長リンクが 2 つある場合、トラフィックの半分は各リンク上を送信されます。
表 1. クラスター間ハートビート・トラフィック (Mbps 単位)| クラスター 1 |
クラスター 2 |
| |
2 ノード |
4 ノード |
6 ノード |
8 ノード |
| 2 ノード |
2.6 |
4.0 |
5.4 |
6.7 |
| 4 ノード |
4.0 |
5.5 |
7.1 |
8.6 |
| 6 ノード |
5.4 |
7.1 |
8.8 |
10.5 |
| 8 ノード |
6.7 |
8.6 |
10.5 |
12.4 |
- 2 つのサイト間の帯域幅は、ピーク時のワークロード要件を満たし、サイト間の最大往復待ち時間を維持する必要があります。
ワークロード要件を評価するときは、1 分間以下の平均書き込みワークロードと、必要な同期コピー帯域幅を考慮する必要があります。
メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラー (Global Mirror) 関係にある VDisk に、アクティブな同期コピーがなく、書き込み入出力操作がない場合、SAN ボリューム・コントローラー・プロトコルは、表 1 に示す帯域幅によって作動します。
しかし、メトロ・ミラーまたはグローバル・ミラー (Global Mirror) 関係に参加する VDisk に対するピーク時の書き込み帯域幅を考慮してから、そのピーク時の書き込み帯域幅をピーク時の同期帯域幅に加えることによってのみ、リンクに必要な帯域幅の実際の量を決定できます。
- 2 つのサイト間のリンクが冗長構成になっていて、単一障害は許容される場合は、単一の障害状態が発生した際に帯域幅および待ち時間について前述したことが当てはまるように、リンクのサイズを決める必要があります。
- チャネルは、単一クラスター内のノード間のリンクに使用してはなりません。
単一クラスター内で長距離リンクを使用する構成は、サポートされず、入出力エラーおよびアクセス損失の原因となる可能性があります。
- クラスター間リンク内のフェイルオーバー・メカニズムがSAN ボリューム・コントローラーと正常に相互動作することを確認するために、構成がテスト済みであること。
- 他のすべての SAN ボリューム・コントローラー構成の要件が満たされていること。
クラスター距離に対するホストの制限
SAN ボリューム・コントローラー・ノードとホスト・サーバー間の、光ファイバー・チャネルの距離には制限がありません。
サーバーは、コアのSAN ボリューム・コントローラー・クラスターによって、コア・エッジ構成内のエッジ・スイッチに接続できます。
SAN ボリューム・コントローラー・クラスターは、ファブリック内の ISL ホップを 3 つまでサポートします。
したがって、ホスト・サーバーおよび SAN ボリューム・コントローラー・クラスターは、
最大 5 つのファイバー・チャネル・リンクによって分離できます。
長波 SFP を使用すると、ファイバー・チャネル・リンクのうち 4 つの長さは 10 km にできます。