CLI を使用したクラスター内の障害のあるノードの取り替え

コマンド行インターフェース (CLI) および SAN ボリューム・コントローラーの フロント・パネルを使用して、クラスター内の障害のあるノードを取り替えることができます。

始める前に

障害のあるノードを予備ノードと交換する前に、以下の要件が満たされていることを確認する必要があります。
  • 障害のあるノードが含まれているクラスターの名前が分かっていること。
  • 予備ノードが、障害のあるノードが含まれているクラスターと同じラックに取り付けられていること。
  • 予備ノードの当初のワールド・ワイド・ノード名 (WWNN) の最後の 5 文字を記録してあること。 障害のあるノードを修理し、これを予備ノードにする場合、 ノードの WWNN を使用できます。 WWNN が固有であるという理由で、これを複写する必要はありません。WWNN を使用する場合は、ノード内でスワップするほうが簡単です。
重要: 00000 という WWNN をもつノードをクラスターに接続しないでください。このノードが予備としては不要になっており、クラスターへの通常の接続用に使用する場合は、この WWNN を予備の作成時点で記録した番号に変更する必要があります。 他の番号を使用すると、データが破壊される場合があります。

このタスクについて

ノードに障害が発生した場合、クラスターは、障害のあるノードが修復されるまで、パフォーマンスが低下したままで作動し続けます。修復操作に許容以上の時間がかかる場合は、障害のあるノードを予備ノードと交換することが得策です。ただし、適切な手順に従い、入出力操作の中断やデータ保全性の低下が起こらないように 注意を払う必要があります。

次の表では、クラスター内の障害のあるノードを交換するときに、構成に対して行われる変更を示しています。
ノードの属性 説明
フロント・パネル ID これは、ノードの正面に記載されている番号で、クラスターに追加するノードを選択するときに使用します。
ノード ID これはノードに割り当てられる ID です。ノードがクラスターに追加されるたびに新しいノード ID が割り当てられます。ノード名は、クラスター上でサービス・アクティビティーを行った後も同じままです。ノード ID またはノード名を使用して、クラスター上で管理タスクを実行できます。ただし、スクリプトを使用してそれらのタスクを実行する場合は、ノード ID ではなく、ノード名を使用してください。この ID は、この手順の実行時に変わります。
ノード名 これはノードに割り当てられる名前です。SAN ボリューム・コントローラーのバージョン 5.1.0 ノードを使用している場合、SAN ボリューム・コントローラーは、障害の起きたノードを自動的に再追加してクラスターに戻します。クラスターがノード欠落エラー (エラー・コード 1195) を報告し、そのノードが修復されて再始動された場合、クラスターは自動的にノードを再追加してクラスターに戻します。 5.1.0 より前のリリースの場合、ユーザーが名前を指定しないと、SAN ボリューム・コントローラーがデフォルト名を割り当てます。SAN ボリューム・コントローラーは、ノードがクラスターに追加されるたびに新しいデフォルト名を作成します。 独自の名前を割り当てるよう選択した場合、「クラスターへのノードの追加 (Adding a node to a cluster)」パネルにそのノード名を入力する必要があります。 SAN ボリューム・コントローラーによって自動的に割り当てられる名前に使用される命名規則と一致する名前を、 手動で割り当てることはできません。スクリプトを使用してクラスター上で管理タスクを実行しており、それらのスクリプトにそのノード名が使用されている場合、ノードの元の名前を予備ノードに割り当てると、スクリプトを変更せずに済みます。この手順時にこの名前が変わる場合があります。
ワールド・ワイド・ノード名 これはノードに割り当てられる WWNN です。WWNN は、ノードおよびファイバー・チャネル・ポートを固有に識別するのに使用されます。この手順時に、予備ノードの WWNN は、障害ノードの WWNN に変更されます。ノードの置き換え手順に正確に従って、WWNN が重複しないようにする必要があります。この手順時にこの名前は変わりません。
ワールド・ワイド・ポート名 (WWPN) これはノードに割り当てられる WWPN です。WWPN は、この手順の一部として、予備ノードに書き込まれている WWNN から派生します。例えば、あるノードの WWNN が 50050768010000F6 である場合、このノードの 4 つの WWPN は以下のように派生します。
WWNN                          50050768010000F6
フロント・パネルに表示される WWNN 000F6
WWPN ポート 1                     50050768014000F6
WWPN ポート 2                     50050768013000F6
WWPN ポート 3                     50050768011000F6
WWPN ポート 4                     50050768012000F6
この手順時にこれらの名前は変わりません。

以下のステップを実行して、クラスター内の障害のあるノードを取り替えます。

手順

  1. 取り替えるノードの名前と ID を検証する。

    以下のステップを実行して、名前と ID を検証します。

    1. svcinfo lsnode CLI コマンドを発行して、入出力グループのパートナー・ノードがオンラインであることを確認する。
    • 入出力グループ内のもう一方のノードがオフラインの場合、障害を特定するために指定保守手順 (DMP) を開始する。
    • ここまで DMP の指示どおりに手順を行っていて、その後に入出力グループ内のパートナー・ノードに障害が発生した場合は、ノードまたは入出力グループに障害が発生した後にオフラインVDisk からリカバリーするときの手順を参照する。
    • その他の理由でノードを交換する場合は、交換するノードを特定し、入出力グループ内のパートナー・ノードがオンラインであるか確認する。
    • パートナー・ノードがオフラインの場合、この入出力グループに属している VDisk にアクセスできなくなります。DMP を開始し、もう一方のノードを修正してから、次のステップに進んでください。
  2. ステップ 2a から 2h を使用して、障害のあるノードに関する以下の情報を見つけて、記録する。
    • ノードのシリアル番号
    • ワールド・ワイド・ノード名
    • すべてのワールド・ワイド・ポート名。
    • ノードが含まれている入出力グループの名前または ID。
    • フロント・パネル ID
    • 無停電電源装置のシリアル番号
    1. svcinfo lsnode CLI コマンドを発行して、ノード名および入出力グループ名を確認して記録する。 障害のあるノードはオフラインになります。
    2. 以下の CLI コマンドを発行する。
      svcinfo lsnodevpd nodename

      ここで nodename は、ステップ 2a で記録した名前です。

    3. 出力の「WWNN」フィールドを見つける。
    4. WWNN の最後の 5 文字を記録する。
    5. 出力の「front_panel_id」フィールドを見つける。
    6. フロント・パネル ID を記録します。
    7. 出力の「UPS_serial_number」フィールドを見つける。
    8. 無停電電源装置のシリアル番号を記録する。
  3. 障害のあるノードの電源がオフになっていることを確認する。
  4. 以下の CLI コマンドを発行して、障害のあるノードをクラスターから除去する。
    svctask rmnode nodename/id

    ここで、nodename/id は障害のあるノードの名前または ID です。

  5. 4 本のファイバー・チャネル・ケーブルをすべてノードから切断します。
    重要: 障害のあるノードの WWNN を使用して予備ノードが構成されるまでは、予備ノードにファイバー・チャネル・ケーブルのプラグを差し込まないでください。
  6. 予備ノードから、ステップ 2.h で記録したシリアル番号をもつ無停電電源装置まで、電源ケーブルおよびシグナル・ケーブルを接続します。
    注: 2145 UPS-1Uの場合、障害のあるノードからケーブルを切り離す必要があります。
  7. 障害のあるノードの電源ケーブルとシリアル・ケーブルを 2145 UPS-1U から切り離し、新しいノードの電源ケーブルとシリアル・ケーブルをそれぞれの場所に接続します。
  8. 予備ノードの電源をオンにします。
  9. フロント・パネル・ディスプレイにノード状況を表示します。
  10. 予備ノードの WWNN を障害のあるノードの WWNN に変更する必要があります。これを行う手順は、予備ノードにインストールされている SAN ボリューム・コントローラーのバージョンによって異なります。「ノード:」パネルが表示されるまで、「下」移動ボタンを押して放す操作を繰り返します。次に、「WWNN:」パネルが表示されるまで、「右」ボタンを押して放します。「右」ボタンを繰り返し押しても、「ノード WWNN:」パネルが表示されずに「ノード:」パネルに戻る場合は、ステップ 12 に進みます。それ以外の場合は、ステップ 11 に進みます。
  11. 以下のステップを実行して、障害のあるノードの WWNN と一致するように予備ノード (SAN ボリューム・コントローラー V4.3 以降をインストール済み) の WWNN を変更する。
    1. 「ノードの WWNN:」パネルが表示された状態で、「下」ボタンを押したままにし、「選択」ボタンを押して放し、次に「下」ボタンを放します。表示が編集モードに切り替わります。 「WWNN を編集 (Edit WWNN)」が 1 行目に表示されます。ディスプレイの 2 行目は WWNN の最後の 5 桁の番号が表示されます。
    2. ステップで記録した WWNN の最後の 5 つの番号と一致するよう、表示された WWNN を変更します。 13. 強調表示された番号を 編集するには、「上」および「下」ボタンを使用して番号を増減させます。 番号は、F から 0、または 0 から F に折り返します。「左」ボタンおよび「右」ボタンを使用して番号の間を移動します。
    3. この 5 つの番号が、ステップ2.d, で記録した WWNN の最後の 5 つの番号と一致したら、「選択」ボタンを押して、その番号を受け入れる。
  12. 以下のステップを実行して、障害のあるノードの WWNN と一致するよう予備ノード (V4.3 より前の SAN ボリューム・コントローラー・バージョンをインストール済み) の WWNN を変更する。
    1. 「状況 (Status:)」パネルが表示されるまで「右」ボタンを押して放します。
    2. ノード状況がフロント・パネルに表示された状態で、「下」ボタンを押したままにし、「選択」ボタンを押して放し、「下」ボタンを放す。WWNN は 1 行目に表示されます。 ディスプレイの 2 行目には、WWNN の最後の 5 つの番号が表示されます。
    3. WWNN がフロント・パネルに表示された状態で、「下」ボタンを押したままにし、「選択」ボタンを押して放し、「下」ボタンを放す。表示が編集モードに切り替わります。
    4. ステップで記録した WWNN の最後の 5 つの番号と一致するよう、表示された WWNN を変更します。2.d. 強調表示された番号を 編集するには、「上」および「下」ボタンを使用して番号を増減させます。 番号は、F から 0、または 0 から F に折り返します。「左」ボタンおよび「右」ボタンを使用して番号の間を移動します。
    5. この 5 つの番号が、ステップ2.d, 「選択」ボタンを押して、更新した番号を保存し、WWNN パネルに戻ります。
    6. 「選択」ボタンを押して、ノードの新規 WWNN として、その番号を適用します。
  13. 障害のあるノードから切断した 4 本のファイバー・チャネル・ケーブルを予備ノードに接続する。

    予備ノードに接続されているイーサネット・ケーブルが、障害のあるノードよりも少ない場合、 イーサネット・ケーブルを障害のあるノードから予備ノードに移動する。 予備ノードへのケーブルの接続は、障害のあるノードの場合と同じポートに行います。

  14. 以下のコマンドを発行して、予備ノードをクラスターに追加する:
    svctask addnode -wwnodename WWNN -iogrp iogroupname/id 

    ここで、WWNN および iogroupname/id は、元のノードについて記録した値です。

    SAN ボリューム・コントローラー V5.1 は、元に使用されていた名前をノードに自動的に再割り当てします。 V5.1 より前のバージョンの場合は、svctask addnode コマンドで name パラメーターを使用して名前を割り当てます。 元のノードの名前が SAN ボリューム・コントローラーによって自動的に割り当てられた場合、同じ名前を再利用することはできません。その名前の先頭が node である場合、自動的に割り当てられています。 この場合は、先頭が node でない別の名前を指定するか、または SAN ボリューム・コントローラーが新しい名前をノードに自動的に割り当てるようにするために、name パラメーターを使用しないでください。

    必要に応じて、新規ノードは、クラスターと同じ SAN ボリューム・コントローラー・ソフトウェアのバージョンに更新されます。この更新には、最大で 20 分かかることがあります。

  15. ホスト・システム上でマルチパス・デバイス・ドライバーに付属のツールを使用して、すべてのパスが現在オンラインであることを確認する。 詳しくは、マルチパス・デバイス・ドライバーに付属の資料を参照してください。 例えば、サブシステム・デバイス・ドライバー (SDD) を使用する場合は、ホスト・システム上で SDD 管理ツールを使用する方法の説明について、「IBM® System Storage® マルチパス・サブシステム・デバイス・ドライバー ユーザーズ・ガイド」を参照してください。 パスがオンラインになるには、最大 30 分かかる場合があります。
  16. 障害のあるノードを修復する。
    重要: 障害のあるノードの修復時には、ファイバー・チャネル・ケーブルをそのノードに接続しないでください。ケーブルを接続すると、データが破壊される場合があります。これは、予備ノードが、障害ノードと同じ WWNN を使用しているからです。

    修復したノードを予備ノードとして使用したい場合は、次のステップを実行してください。

    SAN ボリューム・コントローラー V4.3 以上の場合:

    1. 「ノードの WWNN:」パネルが表示された状態で、「下」ボタンを押したままにし、「選択」ボタンを押して放し、次に「下」ボタンを放します。
    2. 表示が編集モードに切り替わります。 「WWNN を編集 (Edit WWNN)」が 1 行目に表示されます。ディスプレイの 2 行目は WWNN の最後の 5 桁の番号が表示されます。
    3. 表示された番号を 00000 に変更します。 強調表示された番号を 編集するには、「上」および「下」ボタンを使用して番号を増減させます。 番号は、F から 0、または 0 から F に折り返します。「左」ボタンおよび「右」ボタンを使用して番号の間を移動します。
    4. 「選択」ボタンを押して、その番号を受け入れる。

      これで、このノードは、予備ノードとして使用できるようになりました。

    V4.3 より前の SAN ボリューム・コントローラー・バージョンの場合:

    1. 「状況 (Status:)」パネルが表示されるまで「右」ボタンを押して放します。
    2. ノード状況がフロント・パネルに表示された状態で、「下」ボタンを押したままにし、「選択」ボタンを押して放し、「下」ボタンを放す。WWNN は 1 行目に表示されます。 ディスプレイの 2 行目には、WWNN の最後の 5 つの番号が表示されます。
    3. WWNN がフロント・パネルに表示された状態で、「下」ボタンを押したままにし、「選択」ボタンを押して放し、「下」ボタンを放す。表示が編集モードに切り替わります。
    4. 表示された番号を 00000 に変更します。強調表示された番号を 編集するには、「上」および「下」ボタンを使用して番号を増減させます。 番号は、F から 0、または 0 から F に折り返します。「左」ボタンおよび「右」ボタンを使用して番号の間を移動します。
    5. 「選択」ボタンを押して、その番号を受け入れる。
    6. 「選択」ボタンを押して、更新した番号 を保存し、WWNN パネルに戻ります。

      これで、このノードは、予備ノードとして使用できるようになりました。

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