SAN スイッチの構成

有効な構成を確保するために、ファイバー・チャネル・スイッチに関する SAN ボリューム・コントローラーの構成規則に従う必要があります。

SAN には、サポート対象のスイッチのみを収容する必要があります。

特定のファームウェア・レベルおよびサポートされる最新のハードウェアについては、 次の Web サイトを参照してください。

www.ibm.com/storage/support/2145

少なくとも 2 つの独立したスイッチ、またはスイッチのネットワークを使用して SAN を構成すると、Single Point of Failure のない冗長ファブリックが得られます。2 つの SAN ファブリックのうちの 1 つに障害が起こった場合、構成は低下モードになりますが、その構成は依然として有効です。 ファブリックが 1 つだけの SAN は有効な構成ですが、そのファブリックに障害が起こるとデータへのアクセスが失われるというリスクがあります。ファブリックが 1 つの SAN では、Single Point of Failure が発生する危険があります。

5 つ以上の SAN をもつ構成はサポートされません。

ファイバー・チャネル接続の場合、SAN ボリューム・コントローラー ノードは常に SAN スイッチにのみ接続されていなければなりません。各ノードは、 冗長ファブリック内にある相手側の各 SAN に接続されている必要があります。 ホストと SAN ボリューム・コントローラー・ノード間の直接的な物理接続を使用するいかなるファイバー・チャネル構成もサポートされていません。 iSCSI ホストを SAN ボリューム・コントローラー・ノードに接続する場合は、イーサネット・スイッチを使用する必要があります。

すべてのバックエンド・ストレージ・システムは、常に SAN スイッチにのみ接続されていなければなりません。 データ帯域幅のパフォーマンスを向上させるため、冗長ストレージ・システムから複数の接続を使用することができます。 各冗長ストレージ・システムと、対応する各 SAN との間の接続は必要ありません。 例えば、IBM System Storage DS4000® の構成で、IBM® DS4000 に 2 つの冗長ストレージ・システムが含まれている場合、通常は 2 つのストレージ・システムのミニハブのみが使用されます。 ストレージ・システム A は対応する SAN A に接続され、ストレージ・システム B は対応する SAN B に接続されます。SAN ボリューム・コントローラー・ノードとストレージ・システムとの直接の物理接続を使用する構成はサポートされません。

コア・ディレクターとエッジ・スイッチを含む SAN ファブリックにノードを接続する場合、ノード・ポートをコア・ディレクターに、ホスト・ポートをエッジ・スイッチに接続します。 このタイプのファブリックの場合、コア・ディレクターへの接続で次に優先されるのはストレージ・システムであり、ホスト・ポートはエッジ・スイッチに接続されたままにします。

SAN ボリューム・コントローラーは、スイッチ製造メーカーのすべての構成規則に従う必要がありますが、その規則により構成が制限される場合があります。 スイッチ製造メーカーの構成規則に従わない構成はすべてサポートされません。

単一の SAN ファブリック内でのスイッチの製造メーカーの混合

個々の SAN ファブリック内には、その構成がスイッチ・ベンダーによりサポートされる場合に限り、異なるベンダーのスイッチが混用できます。

ファイバー・チャネル・スイッチおよびスイッチ間リンク

SAN ボリューム・コントローラーは、DWDM (高密度波長分割多重方式) および FCIP (Fibre Channel over IP) エクステンダーを含む距離拡張テクノロジーをサポートして、ローカル・クラスターとリモート・クラスター間の距離の全長を増加させます。この拡張テクノロジーがプロトコル変換を必要とする場合、ローカル・ファブリックとリモート・ファブリックは独立したファブリックと見なされ、それぞれ 3 つの ISL ホップに制限されます。

同じクラスター内のノード間の ISL では、この ISL は Single Point of Failure であると見なされます。 このことは、図 1 に図示されています。

リンク 1 またはリンク 2 に障害が起こった場合でも、 クラスター通信には障害は起こりません。

リンク 3 またはリンク 4 に障害が起こった場合でも、クラスター通信には障害は起こりません。

ISL 1 または ISL 2 に障害が起こった場合、ノード間の接続は依然として存続しますが、 ノード A とノード B の間の通信は、一定期間に障害状態となり、ノードは認識されません。

ノード間に ISL が存在する場合にファイバー・チャネルのリンク障害によりノードに障害が起きないようにするには、冗長構成を使用する必要があります。このことは、図 2 に図示されています。

図 2. ISL のある冗長構成のファブリック
この図には、スイッチ間リンクのある冗長構成のファブリックが描かれています。

冗長構成では、 リンクのいずれか 1 つで障害が起こった場合でも、クラスター上の通信には障害が起きません。

ISL オーバー・サブスクリプション

SAN の徹底的な設計分析を行って、ISL で輻輳 (ふくそう) が発生しないようにします。 SAN の構成では、過剰にサブスクライブされている ISL を横断する SAN ボリューム・コントローラー - SAN ボリューム・コントローラー間トラフィックまたは SAN ボリューム・コントローラー - ストレージ・システム間トラフィックを使用する構成にはしないでください。ホスト - SAN ボリューム・コントローラー間トラフィックの場合は、7 から 1 の範囲より大きい ISL オーバー・サブスクリプション率は使用しないでください。ISL で輻輳が発生すると、その結果として、SAN ボリューム・コントローラーでは重大な性能低下が、ホストでは入出力エラーが起こる可能性があります。

オーバー・サブスクリプションを計算する際は、リンクの速度を考慮する必要があります。 例えば、ISL が 4 Gbps で実行され、ホストが 2 Gbps で実行される場合、ポート・オーバー・サブスクリプションを 7×(4/2) として計算します。 この例では、ISL ポートごとに 14 ポートのオーバー・サブスクリプションが可能になります。
注: SAN ボリューム・コントローラー・ポート速度は、オーバー・サブスクリプションの計算には使用しません。

ディレクター・クラス・スイッチを備えた SAN 内の SAN ボリューム・コントローラー

SAN 内でディレクター・クラス・スイッチを使用して、多数の RAID コントローラーとホストを SAN ボリューム・コントローラー・クラスターに接続することができます。ディレクター・クラス・スイッチは内部冗長度を提供するので、1 つのディレクター・クラス・スイッチで、複数のスイッチを使用する 1 つの SAN を置き換えることができます。ただし、ディレクター・クラス・スイッチはネットワーク冗長度のみを提供します。物理的損傷 (例えば、洪水または火事) から保護するものではありません。物理的損傷が生じた場合、機能全体が破壊されることがあります。比較的小規模のスイッチの階層化されたネットワーク、またはコア内に複数スイッチをもつコア・エッジ・トポロジーでは、物理的な損傷に対して総合的な冗長度と一層強化された保護を、広い領域のネットワークで提供する ことができます。単一のディレクター・クラス・スイッチを使用して、複数のカウンター・パート SAN を実現しようとしないでください。理由は、これは真の冗長性を構成しないからです。

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