計画外フェイルオーバーおよびフェイルバックに対する グローバル・ミラー の使用

このプロセスでは、ローカル・サイト (実動場所) とリモート・サイト (リカバリー・サイト) と呼ばれる 2 つのサイトが関係する計画外のフェイルオーバーおよびフェイルバックを管理します。

グローバル・ミラー は、2 つのサイトの拡張距離リモート・コピー災害時回復を提供します。災害がローカル・サイトで発生した場合、 リモート・サイトで、整合したデータのフェイルオーバーおよびフェイルバック・リカバリーを開始する必要があります。 ホストのリカバリー時に、整合したデータ・セットが ローカル・サイト上のすべての 1 次ボリュームにコピーされる前でなければ、ホストのアクティビティーはローカル・サイトで再開することができます。

グローバル・ミラーでは、ローカル・サイトでホストがストレージ・ユニットに書き込むデータは、リモート・サイトのストレージ・ユニットに非同期にシャドーイングされます。そのとき、データの整合コピーは、リモート・サイトのストレージ・ユニットで自動的に維持されます。

グローバル・ミラーを使用しても、データ損失の防止が保証されるわけではありません。災害時には、データは、最後に作成された既知の整合した増分にだけリストアできます。 つまり、1 次サイトに書き込まれ、2 次サイトへの転送を待っているデータは、2 つのストレージ・ユニットが通信できなくなると失われます。

以下の考慮事項は 、グローバル・ミラー・ リカバリー処理を使用したときに適用されます。
  • 特に、ローカル・サイトで発生した災害が、すべてのコンポーネントに 同時に障害が起こるわけではない連鎖的災害の場合 、グローバル・ミラー・ マスターはローカル・サイトでそのまま稼働している可能性がある。
  • リモート・サイトの整合コピーが 2 次ボリュームではなく、 ソースが 2 次ボリュームである FlashCopy ターゲットである。
  • 整合性グループの形成が障害時に進行していた可能性がある。
  • このシナリオの後で説明される高速反転復元プロセスを選択して、 リカバリー処理を高速化することができる。
DS Storage Manager を使用してグローバル・ミラー を計画外フェイルオーバーに使用するには、以下のステップを実行します。このステップでは、DS CLI を使用することもできます。
注: 個々のタスクの詳細については、関連するトピック・セクションを参照してください。
  1. ローカル・サイトで グローバル・ミラー・セッションに入ります。
    注: マスター・ストレージ・ユニットが終了処理を完了するか、致命的な状態になるまで待ってから次のステップに 進んでください。もちろんこの操作は、ローカル・サイトが完全に失敗した場合は不可能です。 そのような場合は、待たずに次のステップへ進みます。
  2. グローバル・コピー・ボリューム・ペアに対するリカバリー・フェイルオーバー要求を実行して、ボリューム A とボリューム B の拡張距離関係を強制的に停止し、ボリューム A とボリューム B の グローバル・コピー関係を作成します。
    注: すべての B ボリュームがリカバリー・フェイルオーバー要求を正常に処理してからでないと、次のステップへは進めません。
  3. ボリューム B とボリューム C のセッション・プロパティー をチェックして、B ボリュームと C ボリュームの間の整合性グループの 状態を確認します。最初に FlashCopy 関係を調べ、分析すると、リカバリー・プロセスにおける次のステップが決まります。 分析結果に基づいて、次のようにアクションを取ります。
    1. FlashCopy 関係が復元不能で、すべての シーケンス番号が等しい。整合性グループに対するアクションは不要です。
    2. FlashCopy 関係が復元可能で、すべての シーケンス番号が等しい。FlashCopy 変更の廃棄コマンドを整合性 グループのすべての FlashCopy 関係に実行します。
    3. すべての FlashCopy シーケンス番号が等しく、少なくとも 1 つの FlashCopy 関係が復元不能である。FlashCopy コミット変更コマンドを、整合性 グループ内のすべての復元可能な FlashCopy 関係に実行します。
    4. FlashCopy 関係の混合リストがあり、復元可能なものと復元 不能なものとがある。復元可能な関係のシーケンス番号は、すべて同じ シーケンス番号です。復元不能な関係のシーケンス番号は、すべて等しいが、復元可能な関係のシーケンス番号と異なるシーケンス番号を持っています。FlashCopy コミット変更コマンドを、整合性 グループ内のすべての復元可能な FlashCopy 関係に実行します。
    5. FlashCopy 関係の混合リストがあり、復元可能なものと復元 不能なものとがある。それぞれのタイプの関係内では、シーケンス番号は同じではありません。 リカバリー計画は継続できません。 グローバル・ミラー・プロセスが破壊されています。グローバル・ミラー・プロセスが破壊されている場合、最後の良好な状態のバックアップ・テープを 使用して、データをリカバリーする必要があります。
    注: すべての FlashCopy 関係の状態が既知の場合は、ボリューム C のテープ・バックアップを開始することができます。
  4. C ボリュームから B ボリュームへの高速反転復元プロセスを実行して、「Initiate background copy (バックグラウンド・コピーの開始)」オプションを選択します。
    注:
    1. 高速反転復元プロセスを開始すると、ボリューム C が使用できなくなります。
    2. 高速反転プロセスの実行中は、B または C ボリュームに対して、入出力は許可されません
    3. 高速反転復元プロセスを使用したくない場合は、このステップではなく、高速反転復元手順を使用せずに災害からのリカバリー手順を使用します。
  5. バックグラウンド・コピーが完了するまで待ってから、次のステップへ進みます。 バックグラウンド・コピーが完了すると、C から B への FlashCopy 関係が終了します。
  6. ボリューム B からボリューム C への FlashCopy を開始します。「Enable Change Recording (変更記録を使用可能にする)」および「Inhibit writes to target volume (ターゲット・ボリュームへの書き込み を禁止する)」オプションを選択していることも確認します。これにより、アプリケーションが B ボリュームの更新を開始する前に、整合性グループのバックアップ・コピーが作成されます。
  7. リモート・サイトで B ボリュームに対するホスト入出力を開始します。実動をローカル・サイトに戻す準備が整うまで、リモート・サイトでのこの構成の実動状態が続きます。
  8. 実動をローカル・サイトに戻す準備が整ったら、リカバリー・フェイルバック (B->A) を実行して A ボリュームを再同期します。リモート・サイトのアプリケーションはアクティブ状態のままです。
  9. 再同期処理がその最初のパスを完了したら、リモート・サイトのアプリケーションを静止して、再同期が完了できるようにします。
  10. 再同期が完了したら (非同期トラックでない)、ボリューム A の グローバル・コピーでリカバリー・フェイルオーバーおよびフェイルバックを実行して、ボリューム A からボリューム B へのメトロ・ミラー関係を再作成します。
  11. ローカル・サイトで A ボリュームに対するホスト入出力を開始します。
  12. グローバル・ミラー・プロセスを再開します。
関連タスク
新規グローバル・ミラー・セッションの作成
グローバル・ミラー・セッションの削除
グローバル・ミラー・セッションの変更
フェイルオーバー・リカバリー操作の実行
FlashCopy ターゲット・ボリュームへのデータのコミット
FlashCopy ターゲット・ボリュームに対する変更の破棄
高速反転プロセスを使用しない災害からのリカバリー
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