グローバル・ミラー処理は、非同期テクノロジーを使用して、オープン・システムまたは z/OS® (あるいはその両方) のデータについて、2 つのサイトにまたがる長距離リモート・コピー・ソリューション
を提供します。この処理を行うには、DS Storage Manager または DS コマンド行インターフェース (CLI) を使用します。
グローバル・ミラー処理は多くの場合、災害時回復のため、またはその準備に関連して行われます。しかしながら、グローバル・ミラー機能は毎日の処理とデータ・マイグレーションにも使用することができま
す。
グローバル・ミラー機能は、かなり離れた距離においてもパフォーマンス全体に影響することなく、ストレージ・ユニットのボリューム・ペア間でミラーリングを行うように設計されています。また、ローカル・サイトで災害が発生した場合でも、アプリケーションの整合データをリカバリー (リモート) サイトで提供できるように設計されています。この機能は、数秒ごとにリモート・ボリュームのセットを作成することにより、大規模のデータベースやボリュームが複数のストレージ・ユニットにまたがる場合に起きうる整合性の問題に対処しています。グローバル・ミラーにより、リモート・サイトのデータが、ローカル・サイトのポイント・イン・タイム整合コピーのデータと同じになるように維持されます。
グローバル・ミラーは、既存のコピー・サービス機能
(グローバル・コピーおよび FlashCopy®) に基づいています。グローバル・ミラー操作が、ソース・ボリュームへの入出力を中断することなく、リカバリー・サイトで
通常のインターバルで定期的にポイント・イン・タイム FlashCopy を起動することにより、
連続的な更新と、ほとんど最新のバックアップが行われます。
多くのボリュームを 1 つのセッションにグループ化することにより
(これは、マスター・ストレージ・ユニットによって管理される)、それらの
ボリューム間でポイント・イン・タイムの整合性を維持しながら、同時に複数の
ボリュームをリカバリー・サイトにコピーすることができます。
グローバル・ミラー処理を使用する理由としては次のようなものが挙げられます。
- 通常はネットワークの能力とチャネル拡張テクノロジーによって距離が制限されている状態でも、ローカル・サイトとリモート・サイト間の距離が仮想的に無制限でサポートされる。
この「無制限」の距離により、ビジネス要件に基づいてリモート・サイトの場所を選択し、
サイトを分離することで、地域災害からの保護を実現することができます。
- リモート・サイトでの整合した再起動可能なデータのコピーにより、ローカル・サイトでアプリケーションへの影響を最小に抑えることができる。
- 計画外の停止イベントによるデータの漏えい量を最小化する、データの現行性。リモート・サイトでは、ローカル・サイトに対して 3 から 5 秒の遅れがあります。
データの現行性に関してユーザーが経験する実際の遅れは、
特定のワークロード特性およびローカル・サイトおよびリモート・サイト間の帯域幅などの、多数の要因によって異なります。
- セッション・サポート。これにより、リモート・サイトにおけるデータの整合性は、
ローカル・サイトおよびリモート・サイト両方に配置された最大 8 台のストレージ・ユニットで内部的に管理されます。
- フェイルオーバー・モードおよびフェイルバック・モードのサポートによる、ローカル・サイトおよびリモート・サイトの効果的な同期。これにより、計画的な停止および計画外の停止後に、ローカル・サイトに切り替えるために必要な時間が削減されます。
グローバル・ミラーの動作方法について理解を深めるには、以下の用語を知る必要があります。
- マスター
- マスター・ストレージ・ユニットは、グローバル・ミラー・セッションの整合性グループの作成を制御します。マスター・ストレージ・ユニットは従属ストレージ・ユニットにコマンドを送信する。
1 つのストレージ・ユニットは、1 回のグローバル・ミラー・セッションでのみマスターになることを許可されます。
- 従属
- 従属ストレージ・ユニットは、マスター・ストレージ・ユニットからコマンドを受け取ります。
グローバル・ミラー・セッションが開始されると、従属ストレージ・ユニットが識別されます。従属ストレージ・ユニットは整合性グループを構成して、他のグローバル・ミラー処理を実行します。
従属ストレージ・ユニットを制御できるのは、1 つのストレージ・ユニット・マスターだけです。
- セッション
- セッションは、整合したデータのコピーを作成する
ときに一緒に管理される複数のストレージ・ユニットにまたがるボリュームの集合
です。セッションは、
エンタープライズ間で固有 ID を使用して識別されます。ID は、グローバル・ミラー整合性グループに参加するボリュームを識別します。セッションは、
特定のセッション ID に関連したグローバル・ミラー整合性グループに参加するボリュームを持っているか持つ可能性のあるエンタープライズ
内の各 LSS 上で開かれています。
- 制御パス
- グローバル・ミラー・セッションに複数のストレージ・ユニットが参加する場合に、
マスター・ストレージ・ユニットから従属ストレージ・ユニットへの制御パスが確立されます。
含まれるストレージ・ユニットが 1 つのみの場合、制御パスを作成する必要はありません。
マスター・ストレージ・ユニットは、その従属ストレージ・ユニットと直接通信します。
要約: グローバル・ミラーの機能
リモート・サイトのデータがローカル・サイトのポイント・イン・タイム整合コピーのデータとなるように維持するため、アクティブ状態の
グローバル・ミラー・セッションの自動サイクルは次のように機能します。
- ボリュームの整合性グループはローカル・サイトに作成される。
- 整合したデータの増分はリモート・サイトに送信される。
- FlashCopy 操作はリモート・サイトで実行される。
- 同期のトラックからコピーするため、ローカル・サイトとリモート・サイトの間でグローバル・コピー操作が再開される。
- これらのステップは定義された時間間隔に従って繰り返される。