新規カウント・キー・データ・ストレージの構成

このシナリオでは、ご使用の zSeries ホスト・システム用ストレージ・イメージ内で、新規カウント・キー・データ (CKD) ストレージを構成する方法に ついて説明します。

まず、コマンド行インターフェース・プロンプトが必要であり、zSeries ホスト・システム・ストレージに使用されるストレージ・イメージに接続されている必要があります。
このシナリオでは、最初に CKD ストレージ構成を作成し、 次に、zSeries ホスト・システム接続用のストレージ・ユニット入出力ポートを構成します。 この 2 つの基本ステップは、順序を逆にして実行することもできますが、 最初にストレージ構成を作成することによって、ストレージとは関係のない構成データをバックアップするメディアを作成することをお勧めします。

新規のカウント・キー・データ・ストレージを構成するには、以下のステップを実行します。

  1. CKD エクステント・プールの作成。 各エクステント・ プールは、ランク・グループ [0 | 1] およびストレージ・タイプ [fb | ckd] 属性 で定義されます。最小必要要件は、それぞれのランク・グループとストレージ・ タイプ属性の組み合わせごとに、1 つのエクステント・プールを定義することです。つまり、CKD ストレージのみを含む DS6000™ 用に少なくとも 2 つのエクステント・ プールを作成し、それぞれのランク・グループごとに 1 つの CKD エクステント・ プールを作成する必要があります。

    最小数より多くのエクステント・プールを 作成することは可能です。たとえば、DS6000 で構成されるそれぞれの RAID タイプ (5 または 10) ごとに、固有のエクステント・プールを定義することができます。 また、エクステント・プール・エクステントから作成されるボリュームにアクセス するホスト・システム接続に従って、エクステント・プールを定義し、名前を付ける ことができます。エクステント・プールは、ランク・グループの数だけ存在します。

    ランク・グループ 0 用に定義されたエクステント・プールは偶数番号のエクステント・プール ID に、ランク・グループ 1 用に定義されたエクステント・プールは奇数番号のエクステント・プール ID に割り当てられます。偶数番号のエクステント・プールは、ストレージ・サーバー ID 0 によって管理されます。 奇数番号のエクステント・プールは、ストレージ・サーバー ID 1 によって管理されます。 各ランク・グループは単一のエクステント・プールに割り当てられるため、 ストレージ・サーバーのワークロードは、偶数および奇数番号のエクステント・ プール ID に対するランク割り当てに直接影響されます。ストレージ・サーバーの ワークロードのバランスを取るために、ランクおよびエクステント・プールの 割り当ては、均等に分散させるのが最良の方法です。

    エクステント・プール は、アレイおよびランク・グループを定義する前または後に定義することができます。 エクステント・プールをアレイおよびランク・グループの定義前に定義する場合は、 新規ランクを既存のエクステント・プールに直接割り当てることができます。それ 以外の場合、エクステント・プールが定義された後にエクステント・プール ID の 割り当てを完了するには、それぞれのランクを変更する必要があります。

    エクステント・プール・オブジェクトの最小限のセットが存在するかどうかを判別 します。それぞれのエクステント・プール・オブジェクトに対するランク・グループ (0 または 1) の割り当てを識別します。追加のエクステント・プール ・オブジェクト定義が必要かどうかを判別します。以下のコマンドを使用して、 既存の CKD エクステント・プールのリストを作成します。

    dscli> lsextpool -dev storage_image_ID -stgtype ckd

    以下のコマンドを使用して、2 つのエクステント・プール を作成します。各エクステント・プールに固有のニックネームを割り当てます。

    dscli> mkextpool –dev storage_image_ID –rankgrp 0 -stgtype ckd extent_pool_name

    dscli> mkextpool –dev storage_image_ID –rankgrp 1 -stgtype ckd extent_pool_name

    必要に応じて、 オプションで追加の CKD エクステント・プールを作成します。たとえば次のとおりです。
    • 各 RAID タイプ用 (5、10)
    • 各ディスク・ドライブ・モジュール・サイズ用
    • 各 CKD ボリューム・タイプ用 (3380、3390)
    • 各 LCU アドレス・グループ用

    各新規エクステント・プールに割り当てられたエクステント・プール ID を識別します。このリストをこのシナリオの次のステップのために保持します。 以下のコマンドを使用して、エクステント・プール ID のリストを作成します。

    dscli> lsextpool –dev storage_image_ID -stgtype ckd

  2. アレイおよびランクの作成。 ディスク・ドライブ・ モジュール (DDM) は、ストレージ・エンクロージャー・ペアにパッケージ化されます。

    DS8000 には、最低 16 DDM を持つ、少なくとも 1 つのストレージ・エンクロージャー・ペアが含まれます。DS6000 には、最低 8 DDM を持つ、少なく とも 1 つのストレージ・エンクロージャー・ペアが含まれます。ストレージ・エンクロージャー・ペアにインストール済みのすべての DDM には、同一の容量、RPM、 およびインターフェース特性があります。

    ストレージ・エンクロージャー・ペア内の DDM は、デバイス・アダプター (DA) ペアとのインターフェースをとります。DS には、少なくとも 1 つの DA ペアが含まれます。 DA ペアは、1 つから 4 つのストレージ・エンクロージャー・ペアとインターフェースをとります。

    ストレージ・エンクロージャー・ペアの DDM は、アレイ設置場所に分割されます。 DS8000 のアレイ設置場所は、8 つの DDM で構成されます。 ストレージ・エンクロージャー・ペアの各ストレージ・エンクロージャーから 4 つ、ストレージ・エンクロージャー・ペアごとに 2 または 4 (8 DDM) のアレイ設置場所です。 DS6000 のアレイ設置場所は、ストレージ・エンクロージャー・ペアの 1 つの ストレージ・エンクロージャーに配置される 4 つの DDM で構成されます。 ストレージ・エンクロージャー・ペアごとに 2 から 8 (4 DDM) のアレイ設置場所 です。 ストレージ・エンクロージャー・ペアのすべてのアレイ設置場所には、同一の容量、RPM、およびインターフェース特性があり、 共通の DA ペアとインターフェースをとります。

    はじめに、アレイ設置場所 ID のリストを作成して、状況が「unassigned」のすべてのアレイ設置場所を識別します。 以下のコマンドを使用します。

    dscli>lsarraysite –dev storage_image_ID –state unassigned
    • 各アレイ設置場所の容量、RPM、インターフェース、および DA ペア属性を 識別する。
    • 各アレイ設置場所の RAID タイプを判別する。
    1 つまたは 2 つのアレイ設置場所から 1 つのアレイを作成します。
    • DS6000 では、同一の容量、RPM、インターフェース、および DA ペア属性を 使用して、1 つまたは 2 つのアレイ設置場所を指定する。
    • DS8000 では、1 つのアレイ設置場所を指定する。
    新規アレイは、親アレイ設置場所の容量、RPM、インターフェース、および DA ペア特性を継承します。アレイの状況は、アレイがランクに割り当てられるまで「unassigned」です。

    以下のコマンドを使用して、アレイを 作成します。

    dscli>mkarray –dev storage_image_ID –raidtype 5 | 10 –arsite arraysite_ID

    新規アレイ ID、および状況 が「unassigned」で共通 RAID タイプ (5 または 10) のアレイを識別します。 以下のコマンドを使用します。

    dscli>lsarray –dev storage_image_ID –state unassigned –raidtype 5 | 10

    それぞれのアレイごとに 1 つのランクを作成して、 ランクをエクステント・プール ID に割り当てます。割り当て済みのエクステント ・プール ID のランク・グループ番号に従って、ランクがランク・グループ 0 または 1 に割り当てられます。ランクがエクステント・プールに割り当てられない場合、そのランク・グループおよび構成状態の属性は、「unassigned」です。以下のコマンドを使用して、各「unassigned」アレイを ランクに割り当てます。

    dscli>mkrank –dev storage_image_ID -array array_ID -stgype ckd -extpool extentpool_ID

  3. 論理制御装置 (論理サブシステム) の作成。 DS8000 には 64K-256 ボリューム・アドレス・スペースがあり (DS6000 では 16K)、255 (64) の 論理サブシステム (LSS) ユニットに分割されます。ここで、各 LSS には、 256 の論理ボリューム番号が含まれています。255(64) の LSS ユニットは、16(4) のアドレス・グループ の 1 つに割り当てられます。ここで、各アドレス・ グループには、16 の LSS、または 4K のボリューム・アドレスが含まれます。

    固定ブロックまたはカウント・キー・データ (CKD) の 2 つのボリューム・データ ・タイプがあります。アドレス・グループには、最大 4K の固定ブロック・ ボリューム、または 4K の CKD ボリュームのいずれかのボリューム・データ・ タイプのみが含まれます。アドレス・グループに CKD ボリュームが含まれる場合、 アドレス・グループ LSS は論理制御装置 (LCU) として定義されます。

    通常、LCU は 16 のグループで作成されて、LSS アドレス X’x0’で開始 されます。LCU 論理サブシステム・オブジェクトは、CKD 論理ボリュームが定義 できる前に定義する必要があります。

    はじめに、以下のコマンドを使用して、未割り当てで使用可能なアドレス・ グループのリストを作成します。

    >lsaddressgrp –dev storage_image_ID

    リストを使用して、 すべての定義済みアドレス・グループ・オブジェクト (0 から F) を識別します。
    • リストが空の場合は、すべてのアドレス・グループを定義することができる (0 から F または 0 から 3)。
    • ストレージ・タイプが FB (固定ブロック) の定義済みアドレス・グループは、定義することができない。
    • ストレージ・タイプが CKD で LSS が 16 より少ない定義済みアドレス・ グループは、LCU 定義が可能である。
    • 新規 LCU の作成時に、未定義アドレス・グループが使用される場合は、 最小番号の未定義アドレス・グループを選択する。
    • 新規 LCU を既存の CKD アドレス・グループ内で定義している場合は 、lslcu コマンドを使用して、ターゲット・アドレス・グループ内で既に定義済みの LCU を識別する。

    既存の CKD アドレス・グループ内の未定義 LCU のリストを作成する こともできます。最小番号の未定義論理サブシステム・オブジェクトを選択します。 以下のコマンドを使用します。

    dscli>lslcu –dev storage_image_ID–addrgrp address_group

    以下のコマンドを使用 して、1 つ以上の LCU (論理サブシステム) を作成します。

    dscli>mklcu –dev storage_image_ID -qty quantity -id LCU_ID -ss ss_ID -lcutype type
    • -qty は作成する LCU ID (1 から 64) の数量を指定して、-id フラグで指定 した LCU ID で開始する。
    • -id は作成する最初の LCU ID (00 から FE) を指定する。
    • -ss はユーザー指定の LCU ID である。
    • -lcutype はオプションの LCU タイプである (デフォルトの LCU タイプは 3990 モデル 6)。
  4. CKD ボリュームの作成。 DS6000 または DS8000 には 、64K の可能な論理ボリュームが含まれます。作成される可能性のある論理 ボリュームの数量は、マシンのタイプとモデル、インストール済みの未加工記憶 容量、構成済みのストレージ RAID タイプ、および作成済みの各ボリュームのサイズ または容量によって異なります。

    論理ボリュームは、単一のエクステント・プールから割り振られた 1 つ以上のデータ・エクステントによって構成されます。 ボリューム・データ・タイプは、エクステント・プールのエクステント・ストレージ・タイプ (固定ブロックまたは CKD) 特性から継承されます。CKD ボリュームが 作成された場合、ボリューム属性は、さらに、基本または別名ボリューム・タイプ 、3390 または 3380 ボリューム・シリンダー・タイプ、およびシリンダー内の ボリューム容量として定義されます。これらのボリューム属性は、最終的には ボリュームにアクセスするホスト・システムに対して、ボリュームを特徴付けます。 それぞれのボリュームには、ボリューム ID が割り当てられます。ボリューム ID は、DS6000 または DS8000 64K アドレス・スペース内のボリューム・アドレス です。ボリュームへのホスト・アクセスは、ボリューム ID がボリューム・ グループに割り当てられた場合に使用可能ですが、CKD ボリュームは自動的に ボリューム・グループ CKD FICON/ESCON All (ID 0) に割り当てられます。

    はじめに、CKD エクステント・プール ID のリストを作成します。作成する CKD 論理ボリュームに対するソースとして使用するエクステント・プール ID を決定 します。

    エクステント・プール属性は、作成できるボリュームのサイズおよび数量を決定します。エクステント・プール ID (偶数または奇数) は、ストレージ・サーバー (0 または 1) の類縁性を指示して、ボリューム ID の LCU ID コンポーネントが 偶数または奇数である必要があることを指定します。

    以下のコマンドを 使用して、CKD エクステント・プール ID のリストを作成します。

    dscli> lsextpool –dev storage_image_ID -stgtype ckd

    以下のコマンドを使用して、それぞれの LCU ごとに 128 の基本 CKD ボリュームを作成します。

    dscli> mkckdvol –dev storage_image_ID -extpool extentpool_ID –cap 3339 –name DS_1_vol_#h 0000-007F
    • -extpool は、使用可能なデータ・エクステントを含む CKD エクステント・ プールを識別する。
    • -cap は、3339 シリンダーの容量を指定する。
    • -name は、16 進数のボリューム ID を含む固有の名前を各ボリュームに 割り当てる。
    • ボリューム ID 0000 から 007F は、CKD アドレス・グループ (0)、LCU ID (00)、およびボリューム番号 (00) で開始される 128 のボリュームを指定する。 以前に CKD または固定ブロック・ボリュームとして定義されていないボリューム ID を指定する必要があります。

    以下のコマンドを使用して、それぞれの LCU ごとに 128 の別名ボリュームを作成します。

    dscli> mkckdvol –dev storage_image_ID -extpool extentpool_ID –base 0000 –name DS_1_pav_#h 0080-00FF
    • -extpool は、別名ボリューム ID を登録する CKD エクステント・プールを 識別する。
    • -base は、128 すべての別名ボリュームが既存の基本ボリューム ID 0000 に 割り当てられることを指定する。基本および別名ボリュームは、共通 LCU ID および共通エクステント・プール ID に関連している必要があります。
    • -name は、16 進数のボリューム ID を含む固有の名前を各別名ボリュームに 割り当てる。
    • ボリューム ID 0080 から 00FF は、CKD アドレス・グループ (0)、LCU ID (00)、およびボリューム番号 (80) で開始される 128 の別名ボリュームを指定する。 以前に CKD または FB ボリュームとして定義されていないボリューム ID を指定 する必要があります。
  5. システムが作成する CKD ボリューム・グループ。 システムは CKD FICON/ESCON All ボリューム・グループ ID (0) を作成して、 すべての CKD 基本および別名ボリュームをこのボリューム・グループに割り当て ます。このボリューム・グループ ID (0) は、FICON 入出力操作に対して構成 される入出力 ESCON ポートおよび入出力ファイバー・チャネル・ポートに割り当て られます。ESCON 入出力ポートは、アドレス・グループ 0 の ボリューム ID (0000 から 0FFF) にアクセスするよう制限されています。
  6. 入出力ポートの構成。 DS8000 は、ESCON および ファイバー・チャネル入出力アダプターのカード・タイプをサポート します。DS6000 は、ファイバー・チャネル入出力アダプターのカード・タイプのみをサポート します。

    DS8000 の場合、入出力アダプター・カードは入出力エンクロージャーにインストール されており、それぞれ最大 4 つの入出力アダプター・カードを収容しています。DS6000 の場合 、1 つまたは 2 つの入出力アダプター・カードが、2 つの CEC アセンブリーのそれぞれに インストールされます。

    それぞれの ESCON 入出力アダプター・カードには、2 つの入出力ポートが含まれます。 それぞれのファイバー・チャネル入出力アダプター・カードには、4 つの入出力ポートが含まれます。

    システムは、各入出力アダプター・カードの入出力ポートを 表す 1 つの入出力ポート・オブジェクトを自動的に作成します。 デフォルトのファイバー・チャネル入出力ポート・オブジェクトの設定は、 固定ブロック・ボリュームへの SCSI-FCP 「identified」アクセスを使用可能に します。ESCON 入出力ポートのセットアップでは、ユーザー処置は必要 ありません。

    FICON の入出力操作用に、最低 4 つの入出力ポートを構成 する必要があります。別の入出力アダプター・カードの物理位置でポートを選択します。 可能な場合、入出力アダプター・カードは、別の入出力エンクロージャーに配置してください。

    CKD ボリューム・アクセスに対して構成される予定の ポート ID 値を識別します。以下のコマンドを使用して、既存のファイバー・ チャネル入出力ポートのリストを作成します。

    dscli>lsioport -dev storage_image_ID -type fc

    以下のコマンドを使用して、FICON トポロジーが使用可能になるように入出力ポートを構成します。

    dscli>setioport –dev storage_image_ID –topology ficon port_ID1 ID2…IDn

    入出力ポートは自動的にオフラインに 設定され、構成変更が適用されるとオンライン状態に戻されます。

関連資料
setioport
lsioport
lsarraysite
mkarray
lsarray
mkrank
mkextpool
lsextpool
lsaddressgrp
mklcu
lslcu
mkckdvol
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