計画停止後におけるサイト B への実動の移動 (フェイルオーバー)

実動場所 (サイト A) での計画停止をスケジュールに入れると、実動をリカバリー・サイト (サイト B) に切り替えることができます。これにより、データの処理をサイト B で再開することができます。このプロセスはフェイルオーバー・リカバリーと呼ばれています。

サイト A およびサイト B のストレージ・ユニットが機能し、アクセス可能である必要があります。
災害時回復環境で、2 つのストレージ・ユニットが 2 つの地理的に離れた位置にセットアップされている場合、実動またはローカル・サイトのストレージ・ユニットをサイト A、リモートまたはリカバリー・サイトのストレージ・ユニットをサイト B と呼びます。

このシナリオでは、サイト A ボリュームのすべての入出力が定期保守などの計画停止のために中止されたと想定します。 1 次側となるストレージ・ユニットに対してフェイルオーバー操作が実行されます。つまり、この停止時に実動サイトがサイト B に移動し、これによりサイト B のターゲット・ボリュームはソース・ボリュームに変換され、使用停止状態になります。サイト A の元のソース・ボリュームは、サイト切り替え時の状態のままとなります。表 1 は、フェイルオーバー操作とフェイルバック操作のインプリメンテーション例を示しています。

注: フェイルオーバー・リカバリー操作は、リモート・ミラーおよびコピー・ペアの方向を反転しません。この操作は、ターゲット・ボリュームを使用停止ソース・ボリュームに変更し、ソース・ボリュームを現在の状態のままにします。
このシナリオの前提事項は、以下のとおりです。
  • アプリケーションは、サイト A にあるソース・ボリュームの更新を継続する。
  • サイト A からサイト B へのパスが確立されている。
  • ボリューム・ペアが二重状態である。

次の手順では、サイト A で計画停止を開始した後、実動サイトをサイト B に移動するために必要な処置を要約します。

  1. 計画停止の時期になったら、アプリケーションを静止して、書き込み入出力によるソース・ボリュームの更新をすべて停止します。アプリケーションの静止は、計画停止の一環として行うこともできますが、静止処置によって生じる処理の遅延は短時間にする必要があります。
    注: AIX®、Windows®、Linux® など、一部のホスト・システム上では、FlashCopy 操作を実行する前に、FlashCopy ソース・ボリュームにアクセスするアプリケーションを静止する必要があります。ソース・ボリュームは、FlashCopy 操作中にアンマウント (ホスト・オペレーティング・システムによって異なります) する必要があります。 これにより、バッファーにデータがない状態になり、バッファーのデータがターゲット・ボリュームに流れてターゲット・ボリュームを破壊することを防止できます。
  2. サイト B へのフェイルオーバー・リカバリー操作を実行します。 フェイルオーバー操作が正常に処理されると、サイト B のボリュームがターゲット・ボリュームからソース・ボリュームに移行します。
  3. パス設計に応じて、ソース・ストレージ・ユニットが使用可能になったときに、サイト B からサイト A への反対方向のパスを作成します。 更新情報をサイト A に戻したい場合は、反対方向へのパスが必要です。
  4. ファイバー・チャネル装置を再スキャンします (これはご使用のオペレーティング・システムによって異なります)。再スキャンにより、サイト A ボリュームの装置オブジェクトが除去され、新規ソース・ボリュームが認識されます。
  5. サイト B でターゲット・ボリューム (現在は新規ソース・ボリューム) をターゲット・ストレージ・ユニットにマウントします。
  6. すべてのアプリケーションを開始します。アプリケーションが開始すると、ソース・ボリュームに対するすべての書き込み入出力操作がトラッキングされます。サイト A に関する計画によっては、ボリューム・ペアが延期状態のままになることがあります (オフライン保守を行いたい場合)。
  7. 定期保守が完了したときに、フェイルバック・リカバリー操作を開始します。 フェイルバック・リカバリー操作は、サイト A にデータを戻す転送を開始します。この処理は、サイト A のボリュームをサイト B のボリュームに再同期させます。
    注: フェイルバック・リカバリー操作は、通常、逆方向 (リモート・サイトからローカル・サイトへ) または元の方向 (ローカル・サイトからリモート・サイトへ) のいずれかにミラーリングを再始動するためにフェイルオーバー・リカバリーを実行した後で、使用します。

    表 1 は、フェイルオーバー操作とフェイルバック操作のインプリメンテーション例です。

表 1. フェイルオーバーおよびフェイルバック・インプリメンテーション
ステップ 操作 MC 接続が必要な先 ソース・ボリュームとターゲット・ボリュームの形式 ソース・ボリュームとターゲット・ボリューム・ペアの形式 結果: サイト A 結果: サイト B
1
サイト A での災害 フェイルオーバー サイト B Volume B, Volume A Volume B1 : Volume A1 Volume A1 -> Volume B1 (使用停止) ホストの書き込み操作が停止した場合、ボリューム・ペアは全二重状態または保留二重状態として表示されることがあります。 Volume B1 -> Volume A1 (使用停止)
2 (サイト A ボリュームが使用停止状態)
実動をサイト A へ戻す フェイルバック サイト A Volume A, Volume B Volume A1 : Volume B1 Volume A1 -> Volume B1 Volume A1 -> Volume B1
3a (サイト B ボリュームが使用停止状態)
実動 (サイト B) に戻る
注: サイト A が依然として操作不能な場合、実動はサイト B で継続可能。
フェイルバック サイト B Volume B, Volume A Volume B1 : Volume A1 Volume B1 -> Volume A1 Volume B1 -> Volume A1
3b (実動 (サイト B) から実動 (サイト A) へ戻す準備) フェイルオーバー サイト A Volume A, Volume B Volume A1 : Volume B1 Volume A1 -> Volume B1 Volume B1 -> Volume A1 (使用停止状態。ホストの書き込み操作が停止した場合、ボリューム・ペアは完全状態または保留状態として表示されることがあります。)
3c (サイト A ボリュームが使用停止状態)
実動 - サイト A へ戻す フェイルバック サイト A Volume A, Volume B Volume A1 : Volume B1 Volume A1 -> Volume B1 Volume A1 -> Volume B1
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